“白天鵞絨”の読み方と例文
読み方割合
しろびろうど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
卓子テーブルの上にはその次に、指環の箱が二つ出て来た。白天鵞絨しろびろうどの蓋を明けると、一つには真珠の、他の一つには土耳古玉トルコだまの指環がはいっている。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
こちらをごらんなさい、花も、葉も、枝も、すっかり白天鵞絨しろびろうどではございませんか。これはまあ、真黄色まっきいろ! こんな大きな梅鉢草うめばちそう! これは石楠花しゃくなげ躑躅つつじの精かも知れません。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
上着うはぎ白天鵞絨しろびろうど、眼は柘榴石ざくろいし、それから手袋は桃色繻子じゆす。——お前たちは皆可愛かはいらしい、支那美人にそつくりだ。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)