“繻子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅす73.9%
しゆす15.7%
じゅす7.5%
じゆす2.2%
サテン0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其後そのあとから十七八とも思われる娘が、髪は文金ぶんきん高髷たかまげい、着物は秋草色染あきくさいろぞめ振袖ふりそでに、緋縮緬ひぢりめん長襦袢ながじゅばん繻子しゅすの帯をしどけなく結び
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
急信きふしんは××ねん××ぐわつ××にち午後ごごとゞいたので、民子たみこあをくなつてつと、不斷着ふだんぎ繻子しゆすおび引緊ひきしめて、つか/\と玄關げんくわんへ。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
猩々緋しょうじょうひの服の上に、もう一重ひとえ草色繻子じゅすの肩ぎぬを着ていたが、その背には「ひときり」の一字が大紋みたいに金糸きんし刺繍ぬいとりしてあるのであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
薔薇色繻子じゆすの、非常に短かい、スカアトには出來るだけたつぷりとひだがとつてある服が、今まで着てゐた茶色の上衣うはぎと代つてゐた。
それから数分後に寝室を出てきたビアトレスは、菫色の繻子サテンの、袖口や裾に、黒をあしらった衣服を着て、見違える程美しくなっていた。
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)