“梅鉢草”の読み方と例文
読み方割合
うめばちそう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒檜山は梅鉢草うめばちそう虫取菫むしとりすみれ雪割草ゆきわりそうの産地で、中にも梅鉢草の咲き盛りには頂上の東の斜面は実に美しい。
望岳都東京 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
日光の射さない、湿っぽい木蔭に、霧にぬれている姿は、道ばたの石の間から、伸び出て咲いている雪のような梅鉢草うめばちそうの花と共に、何となく深山の情趣を漂わせます。
果物の幻想 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それは白馬ヶ岳の雪に磨かれた深山薄雪みやまうすゆきや、梅鉢草うめばちそうとは違います、ここのは、眼のあおい、ひげの赤い異国の人が持って来て、人の生血いきちを飲みながら植えて行った薬草なんですもの
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)