“ビロード”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
天鵞絨91.9%
天鵝絨8.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
葡萄酒や天鵞絨ビロードや絹やその他の高価な貨物が五〇%下落しても、労賃率は影響を受けず、従って利潤は引続き変動しないであろう。
それからその手燭のかぎを、自分の寝台の頭のところに垂れている赤い天鵞絨ビロードへ引っかけておいて、気を鎮めるために寝床の上に坐った。
地形の波面なみづら木立こだち田舎家いなかやなどをたくみたてに取りて、四方よもより攻寄せめよするさま、めづらしき壮観みものなりければ、近郷きんごうの民ここにかしこにむれをなし、中にまじりたる少女おとめらが黒天鵝絨ビロード胸当ミーデル晴れがましう
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
天鵝絨ビロードのように生えた青草の上に、蛋白石オパールの台を置いて、腰をかけた、一人の乙女を囲んで、薔薇や鬱金香チューリップの花が楽しそうにもたれ合い、小ざかしげな鹿や、鳩や金糸雀カナリヤが、静かに待っています。
地は饒なり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)