“胸当”のいろいろな読み方と例文
旧字:胸當
読み方割合
むねあて44.4%
むなあて11.1%
ブラストロン11.1%
プロテクタ11.1%
ミイデル11.1%
ミーデル11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
胸当むねあてにつづけたる白前垂まえだれ掛けたる下女はしため麦酒ビールの泡だてるを、ゆり越すばかり盛りたる例の大杯おおさかずきを、四つ五つづつ、とり手を寄せてもろ手に握りもち
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それは背に当てるが、別に胸当むなあてをも作る。多くは紺地の布で、形は長方形である。そうして背と前とを帯紐おびひもで結ぶ。さて次には手甲てっこう(てうえ)をはめる。
陸中雑記 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
思い切った背抜バックレスや、大胆な純白の水浴着マイヨオ。お洒落な寛長衣ベエニヨアール小粋こいき胸当ブラストロン
キャラコさん:07 海の刷画 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
馬の右腹は野球の捕手キャッチャ胸当プロテクタのような厚い革で保護されてあるので、私たちは腹綿の迸り出るのを見ないですんだのであるが
闘牛 (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)
中にまじりたる少女おとめらが黒天鵝絨びろうど胸当ミイデル晴れがましゅう、小皿こざら伏せたるようなるふちせまきかさ艸花くさばなさしたるもおかしと、たずさえし目がねいそがわしくかなたこなたを見めぐらすほどに
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)
地形の波面なみづら木立こだち田舎家いなかやなどをたくみたてに取りて、四方よもより攻寄せめよするさま、めづらしき壮観みものなりければ、近郷きんごうの民ここにかしこにむれをなし、中にまじりたる少女おとめらが黒天鵝絨ビロード胸当ミーデル晴れがましう
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)