まだ十時ごろなので、水がきれいで、明るい海底の白い砂に波の動きがはっきり映る。その白い幻灯のなかで、小指の先ぐらいの小さな魚がピッピッとすばやく泳ぎ廻っている。 硝子細工のような透明な芝蝦の子。気取り屋の巻貝。ゼンマイ仕掛けのやどかり。…… …
著者 | 久生十蘭 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「新青年」博文館、1939(昭和14)年9月号 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約29分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約48分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
歩
清
冷
西方
一
俯
海底
狼狽
遊戯
額
二
半
大
捕
捩
潜
胸当
蟇
間
他
剥
定
怪
朱
楼
歎
海風
混
著
蹠
軽々
飛沫
不味
係数
俯伏
傾
内気
口惜
呑気
咽喉
唾
噤
噴
囁
図表
天幕
小粋
尖
巻貝
市
平泳
形
微睡
急
懲
戯
掃
提灯
撫
攀
日々
昨日
根城
椀
気障
求愛
泡喰
浮嚢
浮筏
浮輪
海浜
海豚
海豹
溺
潜
片瀬
献立
発露
相模
真
眸
石竹
硝子
神憑
稲村
筏
紗
緩慢
羽箒
肘
肚
背抜
胡坐
脚
脾肉
腓返
膨
臙脂
艘
色
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