“硝子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ガラス83.4%
がらす13.5%
ビイドロ1.9%
びいどろ0.5%
たま0.3%
ギヤマン0.3%
ぐらす0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ボヘメヤ硝子ガラス色のサーチライトが、空気よりも軽く、淋しい、水か硝子のように当てどもなく、そこはかとなくき散らされていた。
髪切虫 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
濃いもやが、かさなり重り、汽車ともろともにかけりながら、その百鬼夜行ひゃくきやこうの、ふわふわと明けゆく空に、消際きえぎわらしい顔で、硝子がらす窓をのぞいて
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
半分開いた眼が硝子ビイドロのゴト光って、頬ベタが古新聞のゴト折れ曲って、唇の周囲ぐるりが青黒うって、水を遣っても口を塞ぎます。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
千代田の大奥には、硝子びいどろを透かして見るような、澄明な秋のがにおって、お長廊下ながろうかの隅すみに、水のような大気がって動かない。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
すると警察医は、一寸そのままで黙っていたが、やがてゆっくり立上って大きく欠伸あくびをひとつすると、ロイド眼鏡の硝子たまを拭き拭き
気狂い機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
いろいろな姿態を硝子ギヤマンに極彩色で描いた、五枚から八枚までの種板コマを嵌めこみ、幕のうしろにいくつも写箱をならべて交互にこれを使用する。
顎十郎捕物帳:15 日高川 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)