“陽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
75.0%
8.0%
よう3.9%
ひかり3.9%
ひなた2.2%
やう1.5%
ひか1.2%
あらわ1.0%
あら0.7%
おもて0.7%
あらは0.5%
うわべ0.5%
かげ0.2%
みなみ0.2%
やうをいだく0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おのづから智慧ちゑちからそなはつて、おもてに、隱形おんぎやう陰體いんたい魔法まはふ使つかつて、人目ひとめにかくれしのびつゝ、何處いづこへかとほつてくかともおもはれた。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ひのきのあたらしい浴室である。高いれんじ窓からたそがれのうすしこんで、立ちのぼる湯気の中に数条すうじょうしまを織り出している。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
忠相もまた変物へんぶつ泰軒たいけんの性格学識をふかく敬愛して初対面から兄弟のように、師弟のようにいんように手をかしあってきた仲だったが
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
銀色の翼がひかりをうけて翻ると、金色に光つて、上を下へと、さながら三羽の金翅鳥カルラが戯れてゐるかのやうなきらびやかな長閑さに見えた。
岬の春霞 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
どこまでも留守をあずかる人のようにこしらえて、かげになり、ひなたになって、姉を助けて志を成さしめていただきたい、それを御承知ならば
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
是天地方円はうゑんあひだ生育そだつゆゑに、天地のかたちをはなれざる事子の親にるに相同じ。雪の六出りくしゆつする所以ゆゑんは、ものかず長数ちやうすういん半数はんすうやう也。
午迄には未だ余程の間がある真夏のきらびやかな朝のひかりのうちだつた。白い雲の峰が水平線の上に一塊りになつてぽつかりと浮んでゐた。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
それが洗錬された社交性というのであろうか、いかなる場合にも妻は、これ以上の怒りというものは内に含んで決してあらわに現さなかった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
片方の眼であつたのが兩方の眼になつて、鼻と口とが其下に見えて、襦袢の襟の若々しく紫色なのと帶の赤いのとがあらはに目に立つ。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
蒲田が思切りたる無法にこの長居はあやふしと見たれば、心に恨は含みながら、おもてにはかなはじと閉口して、重ねて難題のでざる先にとかくは引取らんと為るを
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ところじつ厚利こうりさんとしてあらは名高めいかうものなるに、これくに名高めいかうもつてせば、すなはあらは其身そのみをさめてじつこれうとんぜん。
彼女は、わざとうわべに反抗の意を表わして、誠意のもらないような口吻こうふんで、そういう。それで私はまたむっとなり
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
初夏の青いかげさす青鬼灯のやさしい蕾。暗澹たる雷雨の中に朱く熟れた鬼灯の実。夏もすがれ秋はさりげなく蝕まれて残る鬼灯の茎。
小さな庭 (新字旧仮名) / 原民喜(著)
土屋文明氏は明日香あすか浄御原きよみはらの宮から山のみなみの村里を御覧になられての御製と解した。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
陰中いんちゆうやうつゝみ、陽中やうちゆういんいだくは天地定理中ぢやうりちゆう定格ぢやうかく也。老子経らうしきやう第四十二しやういはく万物ばんぶつ陰而いんをおびてやうをいだく沖気以ちゆうきもつてくわをなすといへり。
ニ非ザレバ
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)