“抱”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いだ35.2%
26.0%
かか24.3%
かゝ5.5%
かかえ2.6%
だき1.6%
1.1%
だか0.7%
かゝへ0.5%
かゝえ0.4%
(他:19)2.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“抱”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)17.1%
文学 > 日本文学 > 小説 物語15.4%
文学 > 日本文学 > 詩歌4.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
あれは時代の趨勢すうせいに着眼して幕政改革の意見をいだいた諸国の大名や識者なぞの間に早くから考えられて来たことだ。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「兄さん」と、吉里は背後うしろから西宮の肩をいだいて、「兄さんは来て下さるでしょうね。きッとですよ、きッとですよ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
婆さんはその薄暗の中に、半天はんてんの腰をかがめながら、ちょうど今何か白いけものき上げている所だった。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
りながら、りながら、同一おなじ子持こもちでこれがまた野郎やらうひざにぞいたりける。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ある時にはそのさびしい坂道の上下から、立派な馬車やかかぐるまが続々坂の中段を目ざして集まるのにあう事があった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
詰襟服つめえりふくの弦三が、のっそり這入はいってきた。なんだか、新聞紙で包んだ大きなものを、小脇にかかえていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
喫驚びつくりしてみはつて少年せうねんをば、ヒシとうでかゝへて甲板かんぱんはしつた
女中たちも、若殿の話が可笑しいよりは、彼の珍しい脱線振りが可笑しいので、彼が一と言云うたびにみんなどっと腹をかゝえた。
土岐の言葉に、急に自分の立場をはっきり思い起して、国太郎はたちますくむように頭をかかえてしまった。
白蛇の死 (新字新仮名) / 海野十三(著)
しかも路が悪いんで、下町のかかえ車夫にゃあがきが取れなかったものと見えてね、下りて歩行あるいて来かかった。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
正太しようたはあつともはず立止たちどまりしまゝいつもごとくはだききつきもせで打守うちまもるに
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
とのさばりかかり、手もなくだきすくめてつかみ行く。仕丁しちょう手伝い、牛の背にあおむけざまに置く。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ヴァイオリンを小脇にい込んで、草履ぞうりつっかけたまま二三歩草の戸を出たが、まてしばし……」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
前立まえだて打ったるかぶとを冠り、白糸おどしの大鎧を着、薙刀なぎなたい込んだ馬上の武士——それこそ地丸左陣である。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
女子 (ヨハナーンを数々しばしば接吻し)昔のように、さあしっかりとだかっておいで、もっとしっかりと緊かりと。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
成尋はひよわかったので、人にだかせると泣き、自分が抱けば泣止む。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
くさ両方りやうはうから生茂おひしげつたのが、路傍みちばたかどところにある、それこそ四かゝへさうさな
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かゝへもあらうといふ一ぽんひのきの、背後うしろうねつて切出きりだしたやうな大巌おほいはが二ツ三ツ四ツとならんで
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何だか理由わけは解らぬが、粂之助は直にかゝえの鳶頭の処へやって来まして、
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さてく処がないから、遥々はる/″\奥州おうしゅうの仙台へ参り、仙台様のおかゝえになって居る、剣客者けんかくしゃ黒坂一齋と云う、元剣術の指南を受けた師匠の処へ参って塾に這入り
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「そんぢやぢい砂糖さたうでもめろ」とおつぎは與吉よきちだい籰棚わくだなふくろをとつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
——こうしていても、貴方(とはじめて顔を振向けて、)私のだいている顔も手も皆見える。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
処を好き自由にだっこに及んで、夜の明けるまで名代みょうだいなしだ。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「坊や、だっこをおし」
そして心で笑ひつつ、薔薇ばらの花束ひとかかへ、さきの口説くぜつもどこへやら、マノンのとこへ飛んで行く。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
まあくはしく申上げれば、長いお話も御座いますが、これも娘と申すのは名のみで、年季で置いたかかへも同様の取扱とりあつかひを致して、為て遣る事は為ないのが徳、かせげるだけ稼がせないのは損だと云つたやうな了簡りようけんで、長い間無理な勤をせまして、散々にしぼり取つたので御座います。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
馬鹿言へ、古きけやきが巨人の腕を張つた様に茂つてる陰に『篠田』と書いた瓦斯燈ガスとうが一道の光を放つてるヂヤないか、アヽ此の戸締もせぬ自由なる家のうちに、の燃ゆるが如き憂国愛民の情熱をいだいて先生が
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
かく設け備へて、その御子をうだきて、城の外にさし出でたまひき。
多「それでは十四年ぜん此方こちらかけえられた、鹽原角右衞門という方がありやんすか」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
代助は斯う云つて、あによめ縫子ぬひこ蝙蝠傘かはほりがさげて一足ひとあし先へ玄関へた。車はそこに三挺ならんでゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
肩をめむとあへぎゆく。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
なんでだつぺなまあ、おめえそんなにねえで面倒めんだうてやらつせえよ、れがおめえをんなでもなくつてさつせえ、こんなちひせえのだけえてやうあるもんぢやねえな」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「なあ、武どん。わたしがこういうも、何もおまえのためわるかごとすっじゃなかからの。わたしにゃたッた一人ひとりおまえじゃ。おまえに出世をさせて、丈夫な孫えて見たかばかいがわたしの楽しみじゃからの」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
くの「お定がこんなにでかく成りやしたよ、ちょっくらでえて遣っておくんなせえ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
真麻まそむら」は、真麻まあさむれで、それを刈ったものを抱きかかえて運ぶから、「むだき」に続く序詞とした。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
上毛野かみつけぬ安蘇あそ真麻まそむらむだれどかぬをどかがせむ 〔巻十四・三四〇四〕 東歌
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「お師匠ししょうさまがつらつら亀卜きぼく卦面かめんを案じまするに、すなわち、——富岳フガク鳳雛ホウスウマレ、五狂風キョウフウショウジ、喬木キョウボクアクツミイダイテライカル——とござりましたそうです」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家郷追放カキョウツイホウ吹雪フブキナカツマトワレ、三人サンニンヒシト
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)