“胴衣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
チョッキ53.1%
どうぎ12.5%
ちょっき6.3%
コルサアジユ3.1%
コルサージュ3.1%
チヨツキ3.1%
ちよつき3.1%
コルザージュ3.1%
ジャケット3.1%
チヨッキ3.1%
ヂャーキン3.1%
ヹストン3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、ボーイは首肯うなずいて部屋を出て行ったが、間もなく等身大のわら人形をかかえて戻って来た。藁人形には不格好に胴衣チョッキが着せてあった。
火縄銃 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ひかけて、ぐつとつまると、しろのづぼん、おなじ胴衣どうぎのたけこれにかなつて風采ふうさいがつた、しや代表だいへう高信たかのぶさん、かたはらよりすゝでゝ
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ウードレーの胴衣ちょっきの前からは、血が迸り出た。彼は悲鳴を上げながら、腕をもがいてのたうちまわったが、遂に仰向けに倒れて、その兇悪な真赤な顔は、急に気味悪い斑のある蒼白に変ってしまった。
支那人の残忍な気持が我我われわれ日本人の解して居るよりも徹底して表現されて居るやうに想はれた。婦人の観客くわんかく上衣うはきを脱いで肉色にくいろの勝つた胴衣コルサアジユの美しいのを誇りかに見せるのは大阪風に似て居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
皮帶につけてゐた漁師用の大きなナイフで叮嚀に刺を拂つて、その花束をゴオドの胴衣コルサージュへつけた。
あとはネクタイ、ズボン、胴衣チヨツキ上衣コート、と苦もなく着せられ、白の手套てぶくろは胸のポツケツトに半分出して入れて置くものと教へられて、此れで装束は一先づ成りぬ。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
男はシャツのわきの裂けたるも知らで胴衣ちよつきばかりになれるあり、羽織を脱ぎて帯の解けたる尻を突出すもあり、十の指をばよつまで紙にてひたるもあり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
たゞそれは彼女の胴衣コルザージュが以前の習慣で他の者のよりすこしぴつたりと身についてゐて、彼女の圓らかな胸と兩肩との輪郭をくつきり見せてゐたからかも知れない。
胴衣ジャケットは短く、前方にポケットが二つついていて、淡黄色の南京ナンキン木綿に似た布で出来ている。肌着は無い。腕には手首から肘にまで達する袖がある。
若しあなたが氣違ひになつたら、ひだもない胴衣チヨッキではなくて、私の腕があなたを抱き留め——くるつたあなたの掴握も私には愛しいだらう。
今にも胴衣ヂャーキンの上に短い外套を引つ掛けて、太腿まで見せた長靴下ホーズの危なかしい足どりでヂンの𢌞りを見せながら、界隈の郷士ヨウマンたちがどやどやと下りて來さうにも思はれた。
ウォリクの城 (旧字旧仮名) / 野上豊一郎(著)
僕は何時いつしかコバルト色の服と猩猩緋しやうじやうひ胴衣ヹストンを着たこの国の青年海軍士官と仏蘭西フランス語で話しながら歩いた。士官は中世から今迄引続いてる海軍造船所へれて行つて節会せちゑかゝはらず縦覧させてれた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)