“胴服”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どうふく63.6%
ちゃんちゃんこ9.1%
チョッキ9.1%
どうぶく9.1%
どてら9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兵助はもう六十に近い温容な山侍で、いつも胴服どうふくの背なかを丸くして、坐禅をくむように手を重ねたきりである。
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
櫛巻くしまきの髪に柔かなつやを見せて、せなに、ごつ/\した矢張やっぱ鬱金うこんの裏のついた、古い胴服ちゃんちゃんこを着て、身に夜寒よさむしのいで居たが、其の美人の身にいたれば
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
彼は、白い胴服チョッキを着て、踵に素晴らしく大きな鉄製の金庫を引きずっている一人の年寄の幽霊とは生前随分懇意にしていたのであった。
山蚕織やままゆおりのごつい大口袴おおぐち胴服どうぶくといった姿である。美作びさくの短刀一本、帯の前にたばさみ、腰の坐りもシャンとして折目ただしい。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「御用なら、お人を下されば上りましたのに。」と源右衞門は居住ひをなほし、胴服どてらの襟を引ツ張りながら言つた。
石川五右衛門の生立 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)