“背”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
そむ35.0%
17.0%
せな13.5%
せい9.3%
そびら8.1%
うしろ6.3%
せなか4.5%
うし1.4%
はい0.8%
ウシロ0.4%
(他:31)3.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“背”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語14.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)6.2%
文学 > 日本文学 > 詩歌3.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
だから急いで顔をそむけて、足早に通り抜け、やっと小間物屋の開店だけは免れたが、このくらいにも神経的になっていた。
予が半生の懺悔 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
彼は自分の意のままに父のきらいな外国語を修め始めようとした少年の日から、既にもう父の心にそむき去ったものである。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
請ふ我に告げてこの後紙にしるすをえしめよ、汝等は誰なりや、また汝等のかたにゆくむれは何ぞや。 六四—六六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
書物しよもつにはふだを一々貼付はりつけたが、這麼機械的こんなきかいてき單調たんてう仕事しごと
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
を置き、女郎花、清らかなる小掻巻こがいまきを持ち出で、しずかに夫人のせなに置き、手をつかえて、のち去る。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
優しくせなを押したのだけれども、小僧には襟首をつまんで引立てられる気がして、手足をすくめて、宙を歩行あるいた。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
馬はがばつとはねあがり、ソン将軍はにはかにせいが高くなる、将軍は馬のたづなをとり、弟子とならんでへやを出る。
北守将軍と三人兄弟の医者 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
せいのすらりとした、ものごしの優しい、いつも髪は——一体読者の要求するのはどう云う髪にった女主人公ですか?
或恋愛小説 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
貫一が入れば、ぢきに上るとひとし洗塲ながし片隅かたすみに寄りて、色白きそびら此方こなたに向けたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
唯の町人の隱居と思つたのが、江戸で一番したゝかな御用聞、錢形の平次と判ると、そびらを返してサツと飛んだのです。
涼しき空気は一陣水のごとく流れ込みぬ。まっ黒き木立こだちうしろほのかに明るみたるは、月でんとするなるべし。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
沈まば諸共もろともと、彼は宮がかばねを引起してうしろに負へば、そのかろきこと一片ひとひらの紙にひとし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
お今に自分が浅井のせなかを流さしておいた湯殿の戸の側へ、お増はそっと身を寄せて行ったり、ふいに戸を明けて見たりした。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
父は次郎さんを愛してよくせなかおぶったが、次郎さんは成丈なるたけ父のせなを弟にゆずって自身は歩いた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
……間髪をいれず、そのときうしろ幕が落ち、野遠見のとおみとなり、すこんからんと見得を切ったがそのまた型の悪さ。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
マアサは、靴下一つの殆んど裸体にされた上、靴紐でうしろ手に緊縛されたまま、外套を被って往来へ転げ出たところを、通行人に救われたのだった。
双面獣 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
氏は去年の今頃飛行機から落ちて軽傷を負うたが、その一週年とでも云ふ訳か近頃少しはい部が痛むと云つて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
このへんことごとく裸山にして、往年白根噴火の名残なごりとして焼石のはいを表わしているのと枯木の幹が白くなって立っている。
山のウシロの河内の国安宿部郡アスカベゴホリの山田谷から移つて二百年、寂しい道場に過ぎなかつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
山のウシロの河内の國安宿部郡アスカベゴホリの山田谷から移つて二百年、寂しい道場に過ぎなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
彼はそこで牛の番をしながら日を暮して、夕方になると薪をせおつて、牛を追つて山から下りて來る。
南方 (旧字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
登山袋をせおつたりして妻も一処に打ちはしやぎながら村境ひの橋を渡つて来る……おや/\、俺の知らぬ間に彼等は旅行でも試みたのかな? と僕がちよいと眼を視張ると、次に、パツと質屋の門口が現れたり、妻の妹のR子が酒罎をぶらさげて橋を渡つて来るところへ、Y・Kが現れて
サンニー・サイド・ハウス (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
奉行は息を吐いてり返り、静かに四辺を見廻はした。
——女衒は上框あがりかまちに腰を下して片足を膝に組みながら、鋭く凡太に一瞥を呉れたが、すぐに目をらしてそ知らぬ顔をつくり、二階へ上つた女中に向いて「もう上つてもよいのか」と、ひどく冷い横柄な言葉を投げた。
黒谷村 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
揺れやすき母の寝息の耳につきてそがひには向けどかなし我が母よ (拾遺)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うちそがひ妻を憎めば火と燃えてゑまひひたせまる大き眼おもほゆ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「でも、その刑罰を軽くしてさしあげる力は、あたしにはありませんもの。」さう言つて、カテリーナはそびらを返した。
そう思うと、殺気が、サーッとわれとわがそびらに流れて来て、ブルブルと手足がわななくのだ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
と、たけ高い、頭髪かみのけをモヂヤ/\さした、眼鏡をかけた一人の青年が、反対の方から橋の上に現れた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
智恵子のすぐ背後うしろを、たけ高い信吾が歩いた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
春日重蔵は木剣のみねからずッと自斎の構えを見て数十度の試合にもかつて体験のない驚異にたれた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
アッと拾いかかるところを、新九郎はここぞ狙いどころと、その背へズーンと斬りつけたが、敵のからだに刀が当ると、みねが返って肉は切れなかった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雨上りの泥道をひたすら急ぐ藤吉のあとから、勘次と彦兵衛の二人が注進役の小僧を中に小走りにいて行った。
れば、馬琴の八房は玉梓の後身たること、仏説につて因果の理を示すものなること明瞭なり、しかして、この八房をして伏姫をひ去るに至らしめたる原因は何ぞと問ふに、事成る時は、伏姫の婿むこにせんと言ひたる義実の一言なり。
風呂敷包をはすしょい、脚絆草鞋穿きゃはんわらじばきステッキづくりの洋傘こうもりをついて、鐘楼の下に出づ。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あいだに張り出た立ち樹の枝にれて、くだかれた木肌や葉が、露を乱してバラバラッ! と散り飛ぶのをいちはやくそれと感知して、泰軒、身を低めてしりえに退いたから源十郎はすんでのことでわれと吾が足を愛刀の鋩子さきにかけるところだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
これが、あのはなやかに、あでやかに見える、左褄ひだりづまをとるひとせびらに負う影かと——
「こいつは、何とかいふ古刀で、柄の処々に金などが巻いてあるから相当なものだらうと思つて持ち出して来たよ。竹下の箱は白磁の観音の像だ。落すと割れてしまふから——」と、後の竹下を振り返つたのを滝本が見ると、彼は長さ三尺ばかりの大きさの箱を縦に、子供をせほふたやうに十文字に細紐で背中にくゝりつけてゐた。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
そのほかに話相手のないつまらなさに、千世子に会いたい気持なんかを字につり合った口調で書いてあった、色の黒いせーの高くて髪の綺麗ではっきりした口のけない友達の様子をなんか思い出したりした。
千世子(二) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
中肉中ぜいである。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そのまゝ南蛮寺を後にして、諏訪神社の石の鳥居にもそがひを向け、足に任せて早岐の方を志す。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
夫の親類にそしられにくまるれば舅姑の心にそむきて我身の為にはよろしからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
若し嫜のおおせあらばつつしみおこなひてそむくべからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
坂口とビアトレスはフト目を見合せたが、二人は窓の外に眼をそらしてしまった。
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)
泉屋の隠居二人を殺した大事件を、——しかも、半刻経たないうちに知れるはずのことを、平次は教えようともせずにぞびらを見せます。