“そ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
16.8%
12.1%
9.5%
9.0%
5.9%
5.6%
5.3%
4.9%
4.1%
3.7%
(他:532)23.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分が「別段堅苦しくはしていません」と答えた時、彼女は「だってかえってるじゃありませんか」と笑った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お孝が、ふと無意識のうちに、一種の暗示を与えられたように、てのひららしながら片手の指をあごに隠した。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うつくしい蠱惑こわくちてせることだらう! れるな、にごるな、まよふなと
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
つつましい足音が聞えてきた。襖が開いた。小太郎は、母だと思ったが、顔を見るのさえ辛かった。振向いて、眼をらしながら
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
うち或る者が勢力を得て、それが文語になると云ふと、他の方言は勢力を失ふからして、其の文語の爲に壓倒せられる。
仮名遣意見 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
しかもゆきなすゆびは、摩耶夫人まやぶにんしろほそはな手袋てぶくろのやうに
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そうしてまたみんな申し合わせたように眉毛まゆげをきれいにり落としてそのあとに藍色あいいろの影がただよっていた。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
代診だいしんちひさい、まるふとつたをとこ頬髯ほゝひげ綺麗きれいつて
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「あたし、どんなに苦しんだかしれないの。お気にまないでしょうけど、柚子、怖がらずに死ねるようにしていただきたいわ」
春雪 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
南の方は軍馬ぐんば補充部ほじゅうぶの山又山狐色の波をうち、北は斗満の谷一帯木々の色すでに六分の秋をめて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
何某という軍医、恙の虫の論になどえて県庁にたてまつりしが、こはところの医のを剽窃ひょうせつしたるなり云々。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
左手ゆんでへて、むすいて、たけかはから燒團子やきだんご、まだ、いきりの
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「少年世界」は恰も我が小學へ通ひめし頃世に出でたれば、我が頭にいちはやく彫られしは小波山人の懷しき名にほかならず。
一心いつしんくやめては何方いづかたうつたふべき、先祖せんぞ耻辱ちじよく家系かけいけが
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
れを無理につかまへて、ねだつては話してもらひましたが、うるさかつたらうと思つて、今考へると気の毒です。
いろ扱ひ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
若しれ歌の上ならば、正岡子規の「歌人に与ふる書」や斎藤茂吉氏の「童馬漫語」や島木赤彦氏の「歌道小見」を御覧なさい。
文芸鑑賞講座 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
バシッ、バシッと、魚のはねるような白い飛沫が立つのは、その敵が、かれを狙撃そげきしているだまにちがいない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……!」ずっと立ったままの美佐子が、私をけわしく見据えた。私は眼をらせ、「子」の字をパクリと口の中へ入れた。
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
夫人ふじん、あなたの御病気はそんな手軽いのではありません。肉をいで、骨を削るのです。ちっとの間御辛抱なさい」
外科室 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それは、二人ともひどく似たぎ耳であって、その耳の形が明らかに彼らの身の薄命を予言しているかのごとく思われていた。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
藤吉郎が呶々どどと説く舌先も、こういう相手には甚だ熱意ががれる。柳に風である。聞いているのかいないのか分らない。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
見上げる樹木もおおかた中空でぎとられており、川に添った、この由緒ゆいしょある名園も、今は傷だらけの姿であった。
夏の花 (新字新仮名) / 原民喜(著)
旦那に逢ってう云いねえ、泥坊に奪られて誠に面目次第しでえもござえやせん、全く奪られたにちげえ有りやせんて、え
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
女房「おや/\うかえ、それじゃアね、亭主うちは居りませんが、總助そうすけさんに頼んで引取っておいでなさい」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
隠れた弊害のうことを知らず、またはまるまる結果を考えずに、真似や流行によって誤ったことを始めた場合もあるのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
また頭巾といふ季を結びたるは冬なれば人の零落したる趣に善くひ、また頭巾をかぶりてびたる様子も見ゆる故なり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
およ一間いつけん六尺ろくしやくあま長蟲ながむしが、がけ沿つた納屋なやをかくして
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二人ふたり溪流けいりう沿ふて散歩さんぽしたことをおもひ、そのやさしい言葉ことばおも
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
して、おしたぢならおしたぢ、ねぎならねぎならでよからうとつてる。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
して到るところでエスペラントの普及を計るのだと言つてその方の印刷物を沢山たくさん荷物として携へて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
が、翌日になつて見ると、親子の情などと云ふことを考へ、何か彼になかつたのをすまないやうにも感じ出した。
貝殻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
〔評〕維新のげふは三藩の兵力に由ると雖、抑之を養ふにあり、曰く名義めいぎなり、曰く名分めいぶんなり。
「雨はどうじゃ……ちと曇ったぞ。」と、と、袖をきながら、紅白の旗のひらひらする、小松大松のあたりを見た。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
枕を前に、飜った掻巻かいまきせなの力に、堅いもののごとくかいなを解いて、とそのびん掻上かきあげた。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一行が招かれての昭王のもとへ行こうとした時、ちんさいの大夫共が相計り秘かに暴徒を集めて孔子等を途に囲ましめた。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
干将莫邪かんしょうばくやは楚王の命をうけて剣を作ったが、三年かかってようやく出来たので、王はその遅延を怒って彼を殺そうとした。
と富士男はいった。一同はいまさらながら、天網恢々てんもうかいかいにしてらさずという古言こげんを味わった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
遮莫さもあれ農をオロカと云うは、天網てんもうい、月日をのろいと云い、大地を動かぬと謂う意味である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
はじめの内は、よく実家さとからお金を取つたりして、つと青木さんの手前をつくろつてゐられたやうな事もあつたらしい。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
っとのぞいて見ると、頑固かたくねな番頭の伊兵衞さんが上り口の次の間に坐って居りますから、こわ/″\に門の中へ這入り
一人が塔の方を見た時、こはも何事ぞ! 高塔の上からバークレーの町々に、オークランドの家々に静かに流れ渡るその歌は。
バークレーより (新字新仮名) / 沖野岩三郎(著)
此男このをとこちゝしんあと市街外まちはづれにちひさな莊園しやうゑん承嗣うけついだので
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
一は上祖師ヶ谷で青山あおやま街道かいどうに近く、一は品川へ行く灌漑かんがい用水の流れにうて居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
舟若し高く岩頭に吹き上げられずば、必ず岩根にひて千尋ちひろの底にし沈めらるべし。
してかれは一くわだてたことその目的もくてきたつするまではまぬひとであるから
うすると運用がた佐々倉桐太郎ささくらきりたろうは、イヤ打てないことはない、乃公おれうって見せる。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
我はラートナのむすめがかの影(さきに我をして彼にあり密ありと思はしめたる原因もとなりし)なくて燃ゆるを見たり 一三九―一四一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そういう沢庵は、昔ながらの、まつな僧衣で、決して金襴きんらんも、珠も、飾ってはいないが、どこか以前の彼とは、風貌もちがっているし、ことばのかどもまろくなっている。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お登和嬢は大原のナイフを持ちて骨付の肉をがんとするを見「大原さんその肉はおはしでおちぎりなすっても取れますよ」と教えて遣る。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
このほど大王何処いずくよりか、照射ともしといへる女鹿めじかを連れ給ひ、そが容色におぼれたまへば、われちょうは日々にがれて、ひそかに恨めしく思ひしなり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
んな事があるものか」と云つて代助の手をおさえた。二人ふたりかれた様な顔をして互を見た。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
弥吉は、揶揄からかうつもりでういう児太郎であるか、それとも本気でいうのか、確めようと眼をさしのぞいたまま、急には返事をしなかった。
お小姓児太郎 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
まずお互い様に生命いのちに別条なく不幸中の幸い……しかし、我々は逃げくなって実にひどい目にいやした。
かんがえがここまで漂流して来た時に、余の右足うそくは突然すわりのわるい角石かくいしはしを踏みくなった。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さて同じく詠ずるのでも、そこに差があって、『詩経』の魏風ぎふうによると、楽器にあわせて詠ずるのが歌、伴奏なしで詠ずるのが謡であるといってある。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
前後大律並びにを講ずること四十遍、律抄を講ずること七十遍、軽重義を講ずること十遍、羯磨疏かつましょを講ずること十遍、三学三乗に通じて、しかも真理を求めてやまなかった。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
人間共に未来を見せず、奴等の悦ぶ思弁にこじつけてさも世界を救う大思想のように思わせ思わせ野心と所有の慾望をろ植える手際には、俺も参った。
対話 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「おやすみだ。」と、例の淋しさうな聲で小さくさう言ひつゝ、つと出て行つた。早く下へ行つて診察室に歸らなければ、看護婦は一人しかゐないのにと冷吉は思つた。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
泉原はそう思って、我ながらうして女のあとを追ってきた愚かしさをはがゆく思った。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
人間にんげんとくによる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)