“交”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まじ30.1%
かわ14.5%
12.8%
11.8%
かは5.2%
がわ3.6%
ちが3.5%
まじわ3.1%
まじわり2.4%
まじは1.8%
こう1.3%
まぜ1.2%
まじはり1.1%
まざ0.9%
つる0.6%
こもご0.5%
カハ0.5%
かた0.5%
0.4%
かよ0.3%
がは0.3%
こもごも0.3%
つが0.3%
かう0.3%
つきあ0.2%
こも/″\0.2%
0.2%
なか0.2%
つき0.1%
まじり0.1%
マジハ0.1%
0.1%
あいだ0.1%
かえ0.1%
かたみ0.1%
こも0.1%
0.1%
つきあつ0.1%
づきあ0.1%
0.1%
まじえ0.1%
まじわっ0.1%
まぢ0.1%
まぢは0.1%
まみ0.1%
0.1%
ガヒ0.1%
コモゴモ0.1%
ツガヒ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小姓がを静かに引くと、白髪りの安井の頭と、月代に赤黒いしみがになっている藤井又左衛門の頭とが、並んで平伏していた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぎっしり詰った三等車に眠られぬまま、スチームに曇るガラス窓から、見えぬったり、乗合と一、二の言をしなどする。
雪の武石峠 (新字新仮名) / 別所梅之助(著)
「どれ」いや応なく取って見ると、桐油紙ぐるみ、上に唐草銀五郎様、の名は裏に小さく「行きいの女より」としてあった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれどもこう真面目に出られて見ると、もうす勇気もなかった。その上彼のいわゆる潰瘍とはどんなものか全く知らなかった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
叩くとき、それ/″\のがあるものだ、三つづつ叩く人と、二つづつ叩く人と、四つづつ叩く人と、二つと三つる/″\叩く人と
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
「この小屋が手頃。こん夜からわしもここに泊るから、おまえ達も気のどくだが、二、三人ずつる看護にここへ泊ってくれい」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
を略した押入れのあるのに目をとめて、それへ手がかかる途端に、サッと、——そして、どたりという重苦しい響きが一瞬。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
汽車に連るる、野も、畑も、も、薄にの木の葉も、紫めた野末の霧も、霧をいた山々も、皆く人の背景であった。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この両人が卒然としてから、傍目にも不審と思われるくらい昵懇間柄となった。運命は大島の表と秩父の裏とを縫い合せる。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何處か分らぬ奧の方で、ざら/\ツと御籤竹筒を振動すらしい響がする。人々の呟く祈祷の聲が繪額の陰に鳴く鳩の聲にる。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
天保九年生であるから、嘉永、安政のにはなお十代の青年であった。抽斎の歿した時、豊村は丁度二十一になっていたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
勿論僕らの家でも客があると折々は日本料理の間へ西洋料理の一品二品をる事もあるし、あるいは全く西洋料理にする事もある。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
仲温は自己と錦橋とのを叙するに当つて、霧渓の行状に拠らなかつた。是が墓誌に見えてゐる唯一の新事実だと云つても好からう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
が、五位鷺の、げつく、げつくともこえれば、ぶやうでもあるし、がキチ/\とぎしりする、勘走つたのもつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
、〈そのむときはすなわち変じて二小蛇とる、竜の性粗猛にして、美玉空青
智勇むの極所に際し、かえって暴虎馮河、死して悔なき破壊的作用のために、天荒を破りて革新の明光を捧げ来るものあり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
二人は、時々顔を見合せ、目くばせをしながら、了解が出来ぬ、と言ふやうな表情をしかはし、馬の後を走つて行く。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
どうしようかと惑ったように犬は私と妻の顔とをみ代りにっていたが、ついに身を起して寝台の方へ近付いて行った。そして一跳躍すると寝台に飛び上った。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
行きうている会社員たちの洋服はたいてい白っぽい合着に替えられて、夏にはわしい派手な色のネクタイが、その胸に手際よく結ばれていた。
青木の出京 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
美人だから、色が白いというのではなく、美人の頬だ、美人の手だ、美人の皮膚のやさしく、生きた肌に心がうのでなくてはならぬはずだ。
海の青と空の青 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
人の好い明子の父親は、嬉しさうな微笑を浮べながら、伯爵とその夫人とへ手短に娘を紹介した。彼女は羞恥と得意とをる味つた。
舞踏会 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
今夜それを読んだら、はない気がした。百枚以内の短篇を書くのに、悲喜至つてゐるやうでは、自分ながら気の毒千万なり。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
逃げて行く二人を追いながら玄関まで主馬之介は走り出たがの半弓を押っ取るや、を抜き取った矢をえて討手の勢へ声を掛けた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
春夏のに阿部侯正精は病気届をしたかとおもはれる。次の年の蘭軒の詩引に、「客歳春夏之際、吾公嬰疾辞職」云云と云つてあるからである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「おい貴様何のためにあんなっているのだ」というと「何少し思うことがあるのだ」などと平気にすましこんでる。少し思うこととは何だろう。
イエスキリストの友誼 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
然らずんば奸臣に満ち、乾綱を解き、内憂外患至り、衰亡の幕府とぶなきに至らむ。於是乎、憂国之士、奮然蹶起して、奸邪を芟夷し、孑遺なきを期すべし。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
うすあばたのある人好きのわるい顔が、むッそりと不愛想極まる眼を反らしていると、たいがいき合いの者では嫌になってしまうらしい。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
俊雄はらえこれではなお済むまいと恋は追い追い下へ落ちてついにふたりが水と魚とのを隔て脈ある間はどちらからも血を
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
しかしだんだん彼らとあってみると、実に村夫子の中に高い人格をえた人が、る所にいるのを見て、心窃に喜んでいる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
此方のお手のものだ——世人リヲブニ黄金ヲフ——」
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
巻八(一四六五)に、藤原夫人の、「霍公鳥いたくな鳴きそ汝が声を五月の玉にくまでに」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
午後二時三時のは、涼しいと思う彼の家でも、九十度にも上る日がある。風がぱったり止まる日がある。昼寝にも飽きる。新聞を見るすらいやになる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「これでお内儀さんを可愛がれア申し分なしだ。」と誰やらがぜッした。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
りしがさへ見ずし頃やう/\に歸りつゝ慌忙に走り入り今の次第を斯々と話すに妻も且れ且は驚く計りにて夫婦
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
……その間に軽羅を纏うた数十名の美人が立ちって、愉快な音楽に合わせて一斉に舞踏を初める……。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
また互いに刺しがえ、あるいは、なにか天へむかって怒るようにどなったせつなに、立ち腹切って、朽木のようにどうと仆れる者もあった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私も雜多な人とて見ましたが、君の如く純潔な人は殆んど類を絶してをる。之はわれ/\同人間の誇りであります。
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
旦那はこの者は身寄りのない者ゆえ、あなたのような潔白のお人の子にしてやってくれ、そうして自分とも親類いをしてくれといいだす。
その顔にはという合図の表情も見えなかった。彼女は仕方なしにお秀を送って階子段を降りた。二人は玄関先で尋常の挨拶せて別れた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
よくするものと親しかりければ互に往来する中われもまた羅君と語をるやうになりぬ。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
随分家風の悪くない家に生れて、幼少の時から心正しき母に育てられて、も人にることはしないと説を立てゝ居る者が、何故に藩庁に対してばかりくまでに破廉恥なりしや
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「はい」是々云々でしたと、灣内であつたやひらめ の優待から、でうけたきな魚類からの侮蔑まで、こまごまとなみだも物語
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
よりは四つ五つの年長者で、つてつたので、始終るでもなかつたが、其頃校内運動妙手なのと無暗冐險的旅行嗜好なのとで、とはられ
屠手の頭は手も庖丁も紅く血潮にれ乍ら、あちこちと小屋の内を廻つて指揮する。そこには竹箒で牛のを掃いて居るものがあり、こゝには砥石を出して出刃を磨いで居るものもあつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「古に在りけむ人の しづはたの帯解きへて、廬屋立て 妻問ひしけむ云々」
真間・蘆屋の昔がたり (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
着物の下を結ぶ平安朝以後の歌枕と、筋道は一つだ。下交を結ぶのは、他人の魂を自分に留めて置くのである。其が、呪術に変つて行つたものであらう。
三十一年は、浅草宮戸座と、真砂座とに、出た。さうして歌舞伎座にも、三月(既記)・五月・六月と頻りに登場してゐる。既に謹慎の期間は過ぎたものと見える。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
牡獅子牝獅子————獅子、其に絡む嫉妬獅子とでもいふべき二人の獅子、三人立の獅子と言つた形の石橋様式を流しこんだものが多かつた。
獅子舞と石橋 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)