“到”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いた91.1%
いたり2.8%
2.2%
1.1%
とど1.1%
いたる0.6%
0.6%
とう0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが大事にいたらずむことはたしかだ、と金太郎は、そく度を増してゆく自轉車の上で、何の問題を解くときのやうに冷せいすい理した。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
かくし夜半頃新町橋にいたり待受まちうけたり彌七は斯る事とはゆめにも知ず其夜は大いにざんざめき翌朝よくてう夜明方よあけがたに新町の茶屋を立出橋へ掛る處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『しかし、彼の先生は肺病だと言ふから、あるひは其病気の為に、彼処あそこまでつたものかも知れません。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
峠を越してなかほどまで来ると、すぐ下に叔母の村里が見えます、春さきは狭い谷々にかすみがたなびいて画のようでございました、村里が見えるともういた気でそこの路傍みちばたの石で一休みしまして
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
これがあん子にとつて兩親であるといふふかい考へにはとどかないで、どの往來の人達よりも親しいといふ漠然たる考へを持つただけであつた。
神のない子 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
前掲の頭山、杉山両氏が、あまりにも有名なのに反して、両氏の親友で両氏以上の快人であった故奈良原いたる翁があまりにも有名でないのは悲しい事実である。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
この時阿遲志貴高日子根あぢしきたかひこねの神まして、天若日子がを弔ひたまふ時に、天よりり到れる天若日子が父、またその妻みな哭きて
精神せいしんとう何事なにごとかならざらん」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)