-
トップ
>
-
待受
隱し夜半頃新町橋に
到て
待受たり彌七は斯る事とは
夢にも知ず其夜は大いにざんざめき
翌朝夜明方に新町の茶屋を立出橋へ掛る處を
サアお
出だというお
先布令があると、
昔堅気の百姓たちが一同に
炬火をふり
輝らして、
我先と二里も三里も
出揃って、お
待受をするのです。
えゝ……
遠くへも
行かないで、——
藥を
買はなかつた
仇をしに——
待受けてでも
居たのでせう……
直き
二丁目の
中程から、
然うやつて
提灯が
見え
出したさうですが、
主人かつて
案ずるに、私が行たらば
嘸ドウも大変な事を云うだろうと
待受けて居たに違いない。