“待合”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まちあい57.1%
まちあひ16.9%
まちあ6.5%
まちあわ6.5%
まちあは5.2%
うち2.6%
ここ1.3%
まちあわせ1.3%
まちええ1.3%
オテル1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三人づれの客だと、電話であらかじめ女の方へ交渉して、客の方は聯絡れんらくのついている待合まちあいか旅館かへ行ってもらって家へは上げないようにしている。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わかつた、松葉屋まつばやのおいねいもうと金次きんじ待合まちあひを出したと聞きましたが。乙「ぼく家見舞いへみまひいかず、年玉としだま義理ぎりをかけてさ。甲「し/\。 ...
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
今宵こよひ子刻頃こゝのつどきごろくるわ立退たちのきつも委細ゐさいは大門番重五郎がなさけにてお前樣は柴屋町へ先へ御出なされお待合まちあはせ下さるべし何事も御げんもじの節と申のこし參らせ候かしく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
火事よ/\という声がいたす、停車場ステーション待合まちあわすものは上を下へと混雑して、まるで芋の子を洗うような大騒ぎでげす。
それのみならず去年の夏のすゑ、おいと葭町よしちやうへ送るため、待合まちあはした今戸いまどの橋からながめたの大きなまるい/\月を思起おもひおこすと、もう舞台は舞台でなくなつた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
その晩、待合うちの湯に入った。「お前、さき入っておいで。」と言って置いて可い加減な時分に後から行った。緋縮緬の長い蹴出しであった。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
しかも、女を相手にして寝るのだから、私はもう一生待合ここで斯うして暮したくなった。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
わたくしは両親よりも一歩先ひとあしさきに横浜から船に乗り、そして神戸の港で、後から陸行して来られる両親を待合まちあわせしたのである。
十九の秋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
はばかんながらこう見えても、余所行よそゆきの情婦いろがあるぜ。待合まちええへ来て見繕いでこしれえるような、べらぼうな長生ながいきをするもんかい。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いやア、どうも惨々の敗北でねえ。……何しろあっしと踏ちゃんの部屋シャンブル待合オテルのトバ口だったから、あッという間に踏ン込まれの、ひン捲られの、あたかもカサノヴァ伝を
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)