待合まちあ)” の例文
今宵こよひ子刻頃こゝのつどきごろくるわ立退たちのきつも委細ゐさいは大門番重五郎がなさけにてお前樣は柴屋町へ先へ御出なされお待合まちあはせ下さるべし何事も御げんもじの節と申のこし參らせ候かしく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
東京駅で、少し早めに待合まちあわして。……つれはまだかと、待合室からプラットホオムを出口の方へかかった処で、私はハッと思いました。……まだ朝のうちだが、実に暑い。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこで、何方どちらでも、はや橄欖島かんらんたう到着たうちやくしたほうは、むか一週間いつしゆうかんあひだそのしま附近ふきん待合まちあはせ、一週間いつしゆうかんすぎのち一方いつぽうえぬときには、最早もはや運命うんめいつき覺悟かくごさだめるはづであつた。
大佐閣下たいさかくかよ、されば吾等われら兩名りようめいいまよりいそ印度國インドこくコロンボのみなといたり、十二しゆ秘密藥液ひみつやくえき凖備とゝのへて、本月ほんげつ二十五にち拂曉ふつげうまでには、電光艇でんくわうてい待合まちあはすべきはづ橄欖島かんらんたうまでおもむかねばなりません。
もちものはおあんなさるし……では、うなさるとい。……日當ひあたりに御難儀ごなんぎでも暫時しばらく此處こゝにおいでなすつて、二三にんだれるのを待合まちあはせて、それとなく一所いつしよらしつたらいでせう。……
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ですから、矢張やつぱ人通ひとゞほりをお待合まちあはせなさるがい。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こゝに待合まちあはすをんながある。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)