“運命”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うんめい68.4%
さだめ22.6%
ほし2.3%
かみ0.8%
うん0.8%
おさだまり0.8%
かた0.8%
なにか0.8%
はめ0.8%
まはりあはせ0.8%
0.8%
サダメ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なんというおそろしいところだ。どうしてこんなところにまれてきたろう。」と、ちいさなあかはなは、自分じぶん運命うんめいをのろいました。
小さな赤い花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それが私の身にかかっている命の預言、それが私のこの世の運命さだめ。(二三度機を織り)私はどうしてもあの塔へ行く気にはなれぬ。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ここで源吉が、潔よく罷めて仕舞えば、あの恐ろしい、轢殺の魅力なんかに、とらわれずに済んだのだろうが、彼の不幸な運命ほしはそうはさせなかった。
鉄路 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
運命かみ」の外には「我」もなし。
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
「しかたがないわ。みな運命うんだわ。」
幼年時代 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
どうせこれが人の運命おさだまりだろう、その証拠には自分の友人の中でも随分自分と同じく、自然を愛し、自然を友として高き感情の中に住んでいた者もあったが、今では立派な実際家になって
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
お君さんは運命かたが悪うおますなと慰め顔の長屋の女たちにも、仕方おまへん、そんな不幸もどこ吹いた風かと笑ってみせ、例の死んだ人たちの想い出話そしてこみあげて来るすゝり泣きを期待し
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
このような娘は折々運命なにかの間違いであまりかんばしくない家庭に生まれてくるものである。無論、持参金というようなものもなく、希望のぞみなどの毛でついた程もなかった。
頸飾り (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
贈太政大臣信長の婿たる此の忠三郎がよし無き田舎武士いなかざむらい我武者がむしゃ共をも、事と品によりては相手にせねばならぬ、おもしろからぬ運命はめに立至ったが忌々いまいましい、と胸中のうつをしめやかにらした。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
其処そこへ和上の縁談が伝はつたので年寄としより仲間は皆眉をひそめたが、う云ふ運命まはりあはせであつたか、いよ/\呉服屋の娘の輿入こしいれがあると云ふ三日前みつかまへ
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
ところが五年目に突然この手紙、何事かと驚いて読みくだすとその意味は——お別れしてから種々の運命あつすゑ今はある男と夫婦同様になつて居る
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)