“め”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
33.3%
20.1%
9.2%
5.5%
5.5%
5.5%
5.1%
3.5%
1.8%
1.2%
1.0%
0.8%
0.7%
0.6%
0.5%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
和布0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
海布0.1%
0.1%
0.1%
0.0%
0.0%
乗馬0.0%
体量0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
女奴0.0%
0.0%
0.0%
子葉0.0%
少女0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
相感0.0%
眼光0.0%
眼力0.0%
眼球0.0%
眼睛0.0%
着衣0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
見感0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
運命0.0%
鑑識0.0%
0.0%
0.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨夜ゆうべもすがらしづかねぶりて、今朝けされよりいちはなけにさまし、かほあらかみでつけて着物きものもみづからりしを取出とりいだ
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そして凝視ぎょうししているすずしいには深いかなしみの色がやどっていた。その眼で若者はさっきから一対いっついのおしどりをあかずながめていた。
おしどり (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「……これはこれは……まだ御機嫌も伺いませいで……亭主の佐五郎で御座りまする。……何か女中が無調法でも……ヘヘイ……」
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その代りに二人の女が生活にもつれて彼のこゝろを綾取っていた。一人は建築学校教授の娘カテリイヌ。一人はあそのリサであった。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「国の習いで、抜けば鞘を叩き割るのが、血を見ずに鞘へ納まったは今日が初め、まあ仲裁ぶりにでて不祥ふしょうするわ。時に貴殿のは」
知れてゐたならば、少しでも知れてゐたならば、さうした心はざす余裕もなかつたであらう。かう思つて百合子はしたゝかに泣いた。
百合子 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
すると、女がある日、不思議な御縁ごえんでいっしょに暮しましたが、あなたもお気にしたから、こんなに長くいらっしゃるのでしょう。
女強盗 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
引釣ひきつる眉、ギラギラと死の苦痛を映す、血みどろの頬も唇も痙撃して、綺麗な歯並が、締木にかけたようにギリギリと鳴ります。
芳年写生帖 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
平常いつもはあまり眼に立たぬほどの切れの浅い二重瞼が少し逆上ぼっとなって赤く際だってしおれて見えた。睫毛が長くを霞めている。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「金持ってけえんべと思っていだども、あんまり安かったで、買って来たはあ。おう! この馬は、こんで、何円ぐらいにえるべ?」
(新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
このときの御成も単に遊覧のためで、隅田のながれを前にして、晩春初夏の風景をでるだけのことであったらしい。
鐘ヶ淵 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ちょうどひつじが子どもにちちを飲ませる時節じせつで、ひつじいのうちには、ひつじの乳をかってにしぼって飲むことをゆるしてくれる者もあった。
にして悪いとは、どういうわけじゃ。沙金をにするわしが、畜生なら、親を殺そうとするおぬしも、畜生ではないか。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
お前たちには、その資格が無いのです。日本の綺麗な兵隊さん、どうか、彼等をっちゃくちゃに、やっつけて下さい。
十二月八日 (新字新仮名) / 太宰治(著)
亞麻色あまいろ薔薇ばらの花、華車きやしや撫肩なでがたにひつかけた格魯謨色クロオムいろの輕い塵除ちりよけのやうな亞麻色あまいろよりも強いと見える、僞善ぎぜんの花よ、無言むごんの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
お光さんは、腰をおろすとすぐに、それを彼の手の下からむしるようにくって、四、五枚、ペラペラと見てはくり返して
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ポポーヷ (ため息をつきながら、ルカーに)いいかい、ルカー、お前わすれないでね——トビーにカラス麦を五百、おまけにやるように言うんだよ。
脱公が都へし環さるるに及んで、友仁もいっしょに往って朝廷に仕え、館閣を践歴し、遂に省部に翺翔こうしょうするようになった。
富貴発跡司志 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
『繁ちやん、それアおも一緒にいち行きね。た方がいゝが、……土産物みやげもんどんもろちよつたちつまらん。それア行たほがよつぽづいゝが……』
金比羅参り (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
細々ほそぼそとした指と指を綾に組んで、前髪の蔭からじっと熱ッぽい流しを向けた。もっと人目のない所で、しみじみと話したいようなふうも溢れている。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「これが加茂かももりだ」と主人が云う。「加茂の森がわれわれの庭だ」と居士こじが云う。大樹たいじゅぐって、ぎゃくに戻ると玄関にが見える。なるほど家があるなと気がついた。
京に着ける夕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
根が三馬鯉丈りじょう系統の戯作者はだに出来上った男だから、いつも月夜に米の飯で暢気に暮し、貧乏にも借金にも少しもげずに、執達吏の応接などは手に入ったもんだった。
四壑のために鉄より堅牢なるたがぐらしたるもの、曰く鍋冠山、曰く霞沢山、曰く焼嶽、或ものは緑の莢を破りて長く、或ものは、紫の穂に出て高きが中に、殊に焼嶽(中略)は
桐壺の最後には、「光君といふ名は、高麗人こまびとで聞えて、つけ奉りけるとぞ、言ひ伝へたるとなむ」
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
かれ詔らしめ給へらくは、汝とつがずてあれ、今してむとらしめ給ひて、宮に還りましき。かれ其の赤猪子、天皇のみことを仰ぎ待ちて既に八十歳を経たりき。
枕物狂 (新字旧仮名) / 川田順(著)
というのは、その切り取りの岩石に、断層というか、何というか、があったのである。ちょうど山ほどもある玉葱みたいに、山の岩石に層が入っていたのであった。
そこより入りでまして、悉に荒ぶる蝦夷えみしども一四を言向け、また山河の荒ぶる神どもを平け和して、還り上りいでます時に、足柄あしがらの坂もとに到りまして、御かれひきこす處に、その坂の神
今日けふは白いものを薄くつてゐる。けれども本来のかくす程に無趣味ではなかつた。こまやかなにくが、程よく色づいて、つお日光げない様に見える上を、極めて薄く粉が吹いてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
づかしや女子をんな不似合ふにあひくだものりも一重ひとへ活計みすぎためのみならず便たよりもがなたづねたやの一しんなりしがゑにしあやしくかたありて不圖ふとれられし黒塗塀くろぬりべい勝手かつてもとにあきなひせしときあとにてけば御稽古おけいこがへりとやじやうさまのしたるくるまいきほひよく御門内ごもんうち引入ひきいるゝとてでんとするわれ行違ゆきちがひしがなにれけんがさしたる櫛車くしくるままへには
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うしほ今和布ひんがしに流しをり
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
焼岳をぐって、びったりともとの位置で、繋ぎ合われた。
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
ひさはつと鼻ひりて
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
死んでも往生が出来ないという立ち姿だ、霧がフーッと襲って来て、樹々の間を二めぐり三ぐりして、白檜の梢に、分れわかれになり、ひそひそとささやき合いながら、こっちを振り返って
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
洋吉氏は早速ページくる。
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
海布からりて燧臼ひきりうすに作り、海蒪こもの柄を燧杵ひきりぎねに作りて、火をり出でて二五まをさく
『江海風帆草』に見ゆる筑前立花山伝教の独鈷とっこ松、チベットにもラッサの北十里、〈色拉寺中一降魔杵ごうましょを置く、番民呼んで多爾済ドルジす、大西天より飛来し、その寺堪布カンボこれを
ずつとすのを、轡頭くつわづないて、トトトト——と坊主が出たが
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
客來きやくらいにやあらんをりわろかりとかへせしが、さりとも此處こゝまでしものをこのままかへるも無益むやくしゝと、にはよりぐりてゑんあがれば、客間きやくまめきたるところはなごゑ
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
四邊あたりぐらす花園はなぞのあきかんむしのいろ/\、天然てんねん籠中ろうちうおさめてつきこゝろきゝたし、さてもみのむしちゝはとへば、月毎つきごとの十二そなゆる茶湯ちやとうぬしそれはゝおなじく佛檀ぶつだんうへにとかや
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「唯今、した処へ。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
家持の乗馬は再憂鬱に閉された主人を背に、引き返して、五条まであがつて来た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ごふ権衡はかりは公園にお茶屋ちやゝりまして、其処そこ据付すゑつけてりますが、みなさんがぼく地獄ぢごくてから体量えたなどゝつてよろこんでります、浄玻璃じやうはりの鏡は、ストウブをきますうへかざつてあります
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
吐息といきともき声ともつかぬものういをほっと洩らすと共に、彼はまた身を屈めて仕事をし出したが、やがて沈黙はまた破られた。
中臣・藤原の遠つ祖あめの押雲根命おしくもね。遠い昔の日のみ子さまのおしの、いいと、みを作る御料の水を、大和国中残るくまなく捜しもとめました。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
堀内家のあと目をつがせ、お麗にあわすに足る若者は、江戸の人間や都会の風に染まった在番にはないといって、剛健をもって誇る国許の熊本から選んだのである。
べんがら炬燵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「無礼な女奴ッ、其処そこ動くなッ」
裸身の女仙 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
するとどこかの舟の中で琵琶びわをひく音がきこえる。その音は、この片田舎に似あわず、京都けいと声色せいしょくがあった。ぬしはたれぞと問うと、もと長安のうたで、いまはさる商人あきゅうどの妻なるものであるという。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
徒らに盛年みのさかりを過しし事いと悲しと告り給ひ、さま欲しく思ほせども、そのいたく老いぬるに憚り給ひて、得婚さずて、御歌を賜ひき。
枕物狂 (新字旧仮名) / 川田順(著)
それでも非常にさとい赤蠅がそつと來ては軟かな子葉を舐め減すので、爺さんの苦心は容易ではありません。
白瓜と青瓜 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
山車だし引くと花笠つけし玉垂のくわ少女の頬忘らえね」という香取秀真かとりほずま氏の歌は、山車を引く花笠であり、くわし少女の丹の頬であるから、更に美しいけれども、朱拙の句も祭の句だけに
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
「あの片手の侍は、よっぽど腕がたつと見えるぜ。取りえてる連中の、ハッハッハという息づかいが、ここまで聞こえてくるようだ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
私はすぐ石川の女郎の 志可の海人あま刈り塩焼き暇なみ櫛笥の小櫛取りも見なくに を思ひ出した。
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
言うまでもなく、ちっぽけな内心の声にげず、人殺しだろうと、自分のすることはみな正しいという悟りの中から無限の力をひきだすからである。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ペトゥロー死すや上帝は、彼とイワンの霊魂を裁きの廷にし給ひ、⦅さてもこれなる人間ひとのこは類ひ稀なる悪人なり。
村の者が江戸の大尽でえじんだか知んねえけんど、えれえもんだ、田舎には沢山たんとねえ法事だっけッて、村のわけえもんや子供をばって餅いえたり、銭い撒えたりして、坊さまを夥多えら呼んで、てえした法事だって
すると、あるのこと、見慣みなれないおとこ旅人たびびと門口かどぐちって、みちきました。そのときおとこは、二人ふたり父親ちちおや看病かんびょうをしているのをながめて
木と鳥になった姉妹 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「絶交はされてもかまわんが、金は出してもらうというのか。腰抜け!」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
かれ相感でて共婚まぐはひして、住めるほどに、いまだ幾何いくだもあらねば、その美人をとめはらみぬ。
眼光は、紙背に徹するぞよ! ……嘘と思わば証拠を挙げようぞ。……汝、今、紙帳より一間の距離へだたりを持ち、正面より側面へ移ったであろうがな。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「そりゃア眼力だわ。……あたし客商売の温泉宿ゆやどの娘でしょう。ですから、悪い人かいい人か、贋物か本物かってこと一眼見ればわかるわ」
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼は顔を動かさずに、眼球だけを廻わして戸口の方を見た。紙幣さつ束が衣嚢かくしから抜けて床へころがっているけれど、それを拾う気にもなれず、むしろそのまま逃げだしたかった。
空家 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
お勢は眼睛を地上に注いで、黙然もくねんとして一語をも吐かなかッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
支度したくまでやしゃれて! 着衣したまゝで! それでまたたのかいな! どうしてもおこさにゃなりませぬわい!(ゆすぶりながら)ひいさま! ひいさま!……あゝ、かなしや! はれ
譬へば海の底から、燐光を放つ、幾千のが窺つてゐるやうである。
センツアマニ (新字旧仮名) / マクシム・ゴーリキー(著)
その壁辰が帰宅かえって来た——のはいいが、一自分を見るより、つと血相を変えて、いま眼前に立ちはだかったまんまだから、すねに傷持つ身
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
日が重なると、赤裸になって陣門の近くに群れ、尻振しりふり踊りをしたり、をむいてあかんべえをしたりして、蜀兵を憤らせた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
またリクルグスは同島から詩人をして法律を作らしめたという伝説もある位であるから、古代より法律思想は余程進んでおったものである。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
そん内、ふらつとあ戻つてくるけん……。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
ここに豐玉毘賣の命、奇しと思ほして、出で見て見感でて、目合まぐはひして、その父に、白して曰はく、「吾が門に麗しき人あり」とまをしたまひき。
差出さしだすを、侍は手に取って見ましたが、旧時まえにはよくお侍様が刀をす時は、刀屋の店先で引抜ひきぬいて見て入らっしゃいましたが、あれはあぶないことで
羽山戸の神、大氣都比賣おほげつひめの神に娶ひて生みませる子、若山咋わかやまくひの神。次に若年の神。次に妹若沙那賣わかさなめの神。次に彌豆麻岐みづまきの神。次に夏の高津日たかつひの神。またの名は夏のの神。次に秋毘賣あきびめの神。
独美は寛政四年に京都に出て、東洞院ひがしのとういんに住んだ。この時五十九歳であった。八年に徳川家斉いえなりされて、九年に江戸にり、駿河台するがだいに住んだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
やがて眼界にわかに開けた所へ出れば、重畳ちょうじょうせる群山波浪のごとく起伏して、下瞰かかんすれば鬼怒きぬの清流真っ白く、新しきふんどしのごとく山裾やますそぐっている。
ところが五年目に突然この手紙、何事かと驚いて読みくだすとその意味は——お別れしてから種々の運命あつすゑ今はある男と夫婦同様になつて居る
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
また、湯灌場物のなかから掘りだしをつかむには、それ相応の鑑識って、じっさい、湯灌場でうまい飯が食って行ければ、古手屋仲間ではまず押しも押されもしない巧者とされていた。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ここに市の邊の王の王子たち、意祁おけの王、袁祁をけの王二柱。この亂を聞かして、逃げ去りましき。かれ山代やましろ苅羽井かりはゐに到りまして、御かれひきこしめす時に、ける老人來てその御かれひりき。
「お心にわだかまりがおありなさるによって、それでされるのでござりましょう」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)