“無言”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むごん64.5%
だんまり7.9%
しじま6.6%
だま6.6%
だまっ3.9%
むげん2.6%
しゞま2.6%
シヾマ2.6%
シジマ1.3%
ムゴン1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よ、愚劣ぐれつな×(2)に対してこぶし子供こどもらを、かほをそむけてのゝしをんなたちを、無言むごんのまゝ反抗はんこう視線しせんれつきつけるをとこたちを!
ト文三は慄然ぶるぶる胴震どうぶるいをしてくちびるいしめたまましばらく無言だんまりややあッてにわか喟然きぜんとして歎息して
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「じゃ一つ、僕も俳句を作ろうかな。」と久慈は云ってオールを廻しながら、「えーと、ブロウニュの、滝も無言しじまを破りおり。どうです東野さん。」
旅愁 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「もしわが子ならば親が無言だまってはおりますまい、妻ならば夫たる人が、悪女と戒名をつけられて無言だまっていよう道理がございませぬ」
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
無言だまって聞き流したが、其の間に叔父は咒語を繰返し「何でも図籙という者がある筈だ図籙は此の本の中へ秘して有ると兼ねて聞いて居たが」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
二人ふたりは半町程無言むげんまゝつてた。其間そのあひだ三四郎は始終美禰子の事を考へてゐる。此女は我儘にそだつたにちがひない。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
夢も通はぬとほつぐに、無言しゞまつぼね奧深おくふか
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
無言シヾマツトめも此までぢや。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
無言シジマツトめも此までぢや。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
時々頭をモタげると、いつも此少年の目に触れた。大学病院へ通つてゐましたか、ぐらゐの話を、人みしりする私でもしかけて見たくなつた程、好感に充ちた無言ムゴンギヤウであつた。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)