無言だまっ)” の例文
無言だまって聞き流したが、其の間に叔父は咒語を繰返し「何でも図籙という者がある筈だ図籙は此の本の中へ秘して有ると兼ねて聞いて居たが」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
細君はやがて坐席へ腰をおろしたが、歯の根も合わぬほどふるえながら、無言だまって、怪我した良人おっとをひしと抱きしめた。
受けて無言だまって居るのですか覚えがないと言切てお仕舞いなさい貴方に限て其様な事の無いのは私しが知て居ますと泣きつ口説くどきつするさまに一同涙をもよおしました
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
其様そのような事は有ませんそれは私しが誓います目「いや誓うには及ばぬ無言だまって居なさい、何でも藻西太郎の言た事を ...
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
無言だまって見てお出でなさい、これが成功の種に成るのですと答えました、此の時は合点が行きませんでしたけれど、後で分りましたが、堀の中へ或る女の死骸を投げ込んだとき
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)