“喰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
く33.0%
くら19.8%
た19.7%
は10.9%
くい2.0%
あが1.3%
くっ1.0%
くは1.0%
くひ1.0%
くわ1.0%
たべ0.9%
や0.6%
くつ0.5%
くれ0.5%
くろ0.5%
メ0.4%
くう0.4%
やつ0.4%
しよく0.3%
か0.3%
しょく0.3%
あ0.3%
くらは0.3%
くらへ0.3%
ぐ0.3%
ぐひ0.3%
け0.3%
ク0.3%
ハ0.3%
くふ0.1%
つ0.1%
うな0.1%
かぶ0.1%
くらう0.1%
くらひ0.1%
くらわ0.1%
ぐい0.1%
ぐらい0.1%
こ0.1%
そ0.1%
たう0.1%
ば0.1%
め0.1%
を0.1%
カ0.1%
クウ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
身に浸みとおり、性格に喰(く)い入って行った。従って彼のなすこと考えることは、一にかかって、彼らに対する何らかの反撃であった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
食物の品柄次第にて、にわかにこれを喰(くら)いて腹を痛むることあり、養生法においてもっとも戒むるところなれば用心せざるべからず。
学者安心論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
娘は何か物を喰(た)べかけていたらしく、片袖(かたそで)の裏で口の中のものを仕末して、自分の忍び笑いで、自然に私からも笑顔を誘い出しながら
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「行列が動き出そうとするとき、乗物の扉(と)の隙間から、花嫁の裾(すそ)が喰(は)み出していることに気が付いて、私が直してやりましたが——」
確められて文三急に萎(しお)れかけた……が、ふと気をかえて、「ヘ、ヘ、ヘ、御膳も召上らずに……今に鍋焼饂飩(なべやきうどん)でも喰(くい)たくなるだろう」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
……でもね、どうぞ、恐がらずに喰(あが)ってちょうだい。あまりひどいことにならないだろうってことだけは、自信をもって申しあげますわ
キャラコさん:04 女の手 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
左側に御手洗、金燈籠、石燈籠、狛犬(こまいぬ)が左右に建ち並んで、それから拝殿の庇(ひさし)の下に喰(くっ)つくようになって天水桶があった。その天水桶は鋳鉄(いもの)であった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
我国にて塩引にしたるを大晦日(おほつごもり)の節(せち)には用ひざる家なし。又病人にも喰(くは)す。他国にて腫物(できもの)にいむは、これになれざるゆゑにやあらん。
蛸がすぐに喰(くひ)つかないのも道理で、その捕へてゐるのは、蛸にとつては恐しい大敵の海豚(いるか)だつたのです。
動く海底 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
今まで茶店の婆さんとさる面白い話をしていて、何の気もつかずに、ついそのままの顔を往来へ向けた時に、ふと自分の面相に出(で)っ喰(くわ)したものと見える。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
恰度、通り合せた黒吉は、ちらりとそれを見ると、何を思ったのか、その喰(たべ)かけの煎餅を、そっと、いかにも大事そうに持って行った。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「なに、構わんです」、と仕方が無いから、皮ぐるみムシャムシャ喰(や)りながら、「何は……何処へ入(い)らしッたンです?」
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
アノ私(わつし)は大福餅(だいふくもち)か今坂(いまさか)のやうなものを喫(た)べて見たいのです。金「餅気(もちツけ)のものを沢山(たんと)喰(くつ)ちやア悪くはありませぬか。源「いえ悪くつても構(かま)ひませぬ。 ...
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「うん、日暮前にゃ俺らも面(つら)あ出すから、眼鼻がついても帰ってくるな——勘、われもちったあ身入れろい、なんだ、大飯ばかり喰(くれ)えやがって。」
かの馬が飼料を喰(くろ)うて、その品の性質を知らず、ただその口に旨きものはこれを取りて、然らざるものはこれを捨つるに異ならず。
物理学の要用 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
中臣・藤原の遠つ祖(オヤ)あめの押雲根命(オシクモネ)。遠い昔の日のみ子さまのお喰(メ)しの、飯(イヒ)と、み酒(キ)を作る御料の水を、大和國中(クニナカ)殘る隈なく搜し覓(モト)めました。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
……今よりズツともむないもん喰(くう)て、土百姓々々々と人間の數へも入らずに、あの天滿宮さんの神主の家へ行くんかて、門から草履を脱いで、臺所口へ平つくばつたもんや。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
此處を死場と定めたるなれば厭やとて更に何方(いづかた)に行くべき、身は疳癪に筋骨つまつてか人よりは一寸法師一寸法師と誹(そし)らるゝも口惜しきに、吉や手前は親の日に腥(なまぐ)さを喰(やつ)たであらう
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
たとひ遠郷(ゑんきやう)へ聟(むこ)娵(よめ)にゆきて年を歴(へ)ても鳥を喰(しよく)すれば必凶応(あしきこと)あり、灵験(れいげん)の煕々(あきらか)たる事此一を以て知るべし。されば遠郷(ゑんきやう)近邑(きんいう)信仰(しんかう)の人多し。
孩子(わらし)どもだのなんのって言ってっと、まだはあ、長びく原因(もと)で、去年のように、拾わねえうぢに、みんな雀に喰(か)ってしまうがら……
山茶花 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
然るに過般来(かはんらい)は喰(しょく)味(あじ)無く、且つ喰後は胃部には不快を覚えたるも、今や進んで喰するを好むも、然れども注意して少量にして尚空腹を覚ゆるを耐忍せり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
物など喰(あ)がらず、それは見る目も小気味よい飲み振りだった。二十七の若さが、そこには誇って色に出ている。
そも/\熊(くま)は和獣(わじう)の王、猛(たけ)くして義(ぎ)を知(し)る。菓木(このみ)の皮虫(かはむし)のるゐを食(しよく)として同類(どうるゐ)の獣(けもの)を喰(くらは)ず、田圃(たはた)を荒(あらさ)ず、稀(まれ)に荒(あら)すは食(しよく)の尽(つき)たる時也。
像材(ざうざい)椿なるをもつて此地椿を薪(たきゞ)とすればかならず祟(たゝり)あり、ゆゑに椿を植(うゑ)ず。又尊灵(そんれい)鳥を捕(とる)を忌(いみ)玉ふ、ゆゑに諸鳥寺内に群(ぐん)をなして人を怖(おそれ)ず、此地の人鳥を捕かあるひは喰(くらへ)ば立所(たちどころ)に神罰(しんばつ)あり。
「まだ四十兩殘るが、これはお靜と俺が湯治(たうぢ)に行つて、溜めた店賃(たなちん)を拂つて、殘つたら大福餅の暴(あば)れ喰(ぐ)ひでもするか」
すべて隠(かく)し喰(ぐひ)といふものは何よりもうまいものである。喜田氏は内田博士の居ない折を見ると大急ぎで煙草を取出した。
「こいづば鹿(しか)さ呉(け)でやべか。それ、鹿(しか)、来(き)て喰(け)」と嘉十(かじふ)はひとりごとのやうに言(い)つて、それをうめばちさうの白(しろ)い花(はな)の下(した)に置(お)きました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
ンヤ好(エ)デヤなア、雪(ユギ)ア解(と)ゲデセエ、鯡(ニシ)ゴト日當(ひあダ)りの屋根(ヤネ)サ干すエネ成(な)れば田(タコ)ア忙(エそ)がしグ成(な)テ、夫(オド)と晝間(シルマ)まで田(タコ)掻廻(カマ)して、それガラ田畔(タノクロ)サあがテせ、飯(ママ)も喰(ク)ば
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
去年の草の立ち枯れたのと、今年生えて稍(ヤヤ)茎を立て初めたのとがまじりあつて、屋敷地から喰(ハ)み出し、道の上までも延びて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
なし中には稼(かせ)ぎ人が煩(わづら)ひて喰(くふ)や喰ずの極貧者(ごくひんもの)には持合せの金を何程(いくら)か與へ慈善(じぜん)の道を好むのも掛替(かけがへ)の無き兩親に不幸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おん裳(も)喰(つ)んず
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜空に籠った陰惨な喰(うな)りに、お鳥はハッと首を挙げると、縛られた大樹を繞(めぐ)って幾百の光り。
裸身の女仙 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
と口惜しいから松五郎に喰(かぶ)り附きに掛ると、松五郎は少しく柔術(やわら)の手を心得て居りますから、茂之助の胸倉を捕(とら)えて押して往(ゆ)きますと、彼(あ)の辺には所々(ところ/″\)に沼のような溜り水が有ります。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いわんや数頭を殺(あや)め、わずかに一頭の餓(うえ)を救(すくう)べきものにおいてをや。その餓るやその勢必ずあい喰(くらう)に至らん。あに上世の虎は目今(もっこん)の猫のごとく、太古の熊は今日の犬のごとしというべけんや。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
此時こゝろづきて腰をさぐりみるに握飯(にぎりめし)の弁当(べんたう)もいつかおとしたり、かくては飢死(うゑじに)すべし、さりながら雪を喰(くらひ)ても五日や十日は命あるべし、その内には雪車哥(そりうた)の声(こゑ)さへ聞(きこゆ)れば村の者也
俗人も山師も新聞記者も種々雑多なものが来ている。先生閑(ひま)があると、煙草盆を下げて出て誰にでも会って話をする。気に喰わぬから門前払いを喰(くらわ)すとか、仏頂面(ぶっちょうづら)をして話すとかいう事が更にない。
きらずだ、繋(つな)ぐ、見得(けんとく)がいいぞ、吉左右(きっそう)! とか言って、腹が空(す)いているんですから、五つ紋も、仙台平(ひら)も、手づかみの、がつがつ喰(ぐい)。……
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もしも政府の充分な補助があり、中途に恰好な石炭補給場が見つかりさえすれば、石炭喰(ぐらい)の単式エンジンをもってしても、両輪(パドル)に太平洋の波をわけてよく貨物の輸送に耐えることができたはずである。
林「何うしてお前さんの喰欠(こいか)けを半分喰(こ)うて見てえと思ってゝも、喰欠(こいか)けを残した事がねえから、密(そっ)と台所(だいどこ)にお膳が洗わずにある時は、洗った振りをして甜(な)めて、拭いてしまって置くだよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其(そ)の晩(ばん)一年中(ねんぢう)の臟腑(ざうふ)の砂拂(すなはらひ)だといふ冬至(とうじ)の蒟蒻(こんにやく)を皆(みんな)で喰(た)べた。お品(しな)は喰(そ)の日(ひ)は明日(あす)からでも起(お)きられるやうに思(おも)つて居(ゐ)た。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
こと/″\く 喰(たう)べつくして
髪切虫 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
之を嘲る意味でレンゲ喰(ば)みの岳というたことからレンゲ岳となり、それに蓮華の二字を当てた例などもあるので、能(よ)く調べた上でないと信用されない。
白馬岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
中臣・藤原の遠つ祖あめの押雲根命(おしくもね)。遠い昔の日のみ子さまのお喰(め)しの、飯(いい)と、み酒(き)を作る御料の水を、大和国中残る隈(くま)なく捜し覓(もと)めました。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
熊野なる鰹の頃に行きあひしかたりぐさぞも然(し)かと喰(を)せこそ
熊野奈智山 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
日〻喰(クウ)やくハずに、じつあわれなるくらしなり。