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くふ
なし中には
稼ぎ人が
煩ひて
喰や喰ずの
極貧者には持合せの金を
何程か與へ
慈善の道を好むのも
掛替の無き兩親に不幸を
喰が如く五體の
膏血を
絞り
蓄へたる金が今思へば我が身の
讐敵とは云ものゝ親の
勤し
村長役を勤なば親々が
未來の悦びと思込しが却て怨みを受る
基となり無實の大
難を
いはれたものかソレ
貴殿が幸手の町へ來たときは
尾羽打枯した
素浪人喰や
食ずの身を
可愛相だと云て穀平では
始終世話を成れ
親同前に大恩を
請た其平兵衞さんさへ殺す程の大惡人兄弟
分位の
妾しの夫を