“喰込”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くいこ50.0%
かつこん12.5%
くいこん12.5%
くひこ12.5%
くらいこ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんなにも悲しい、こんなにも悲しいのか、……何が? 冷え冷えとした真暗な底に突落されてゆく感覚が彼の身うちに喰込くいこんで来る。
美しき死の岸に (新字新仮名) / 原民喜(著)
ぬがぬうち穀屋へ行てやうか扨々はらへつたお峰や一寸一杯喰込かつこんで行うとこしを掛け居處ゐるところへ當宿の村役人段右衞門と岡引をかひき吉藏案内あんないにて八州まはりの役人どや/\と押來おしきた上意々々じやうい/\と聲をかけ飛懸とびかゝつて富右衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
維新後は両刀を矢立やたてに替えて、朝夕算盤そろばんはじいては見たが、慣れぬ事とて初の内は損毛そんもうばかり、今日に明日あすにと喰込くいこんで、果は借金のふちまり、どうしようこうしようと足掻あがもがいている内
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ひぢをばさりとふつたけれども、よく喰込くひこんだとえてなかなかはなれさうにしないから不気味ぶきみながらつまんで引切ひツきると、ぶつりといつてやう/\れる暫時しばらくたまつたものではない
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
密告されて、網走あばしりの監獄に十五年の刑期を喰込くらいこんだ。おまけに財産の全部をお前に持逃げされてしまった
継子 (新字新仮名) / 夢野久作(著)