“喰付”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くっつ30.0%
くつつ20.0%
くいつ10.0%
くいつき10.0%
くひつき10.0%
くらひつ10.0%
たべつ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
敬太郎の方で須永の評判でも持ち出そうものなら、いつまででもその問題の後(あと)へ喰付(くっつ)いて来て、容易に話頭を改めないのが例になっていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
相手(あひて)の女(をんな)の子(こ)の年(とし)は、六(むつ)つ許(ばかり)に見(み)えた。赤(あか)い幅(はゞ)のあるリボンを蝶々(てふ/\)の樣(やう)に頭(あたま)の上(うへ)に喰付(くつつ)けて、主人(しゆじん)に負(ま)けない程(ほど)の勢(いきほひ)で、小(ちひ)さな手(て)を握(にぎ)り固(かた)めてさつと前(まへ)へ出(だ)した。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「向う疵の兼」というのは恐ろしい出歯(でば)だから一名「出歯兼(でばかね)」ともいう。クリクリ坊主の額(おでこ)が脳天から二つに割れて、又喰付(くいつ)き合った創痕(きずあと)が、眉(まゆ)の間へグッと切れ込んでいるんだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「放して頂戴(ちょうだい)よ。よう。放さないとこの手に喰付(くいつき)ますよ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
申氣の如何に凝(こる)とて此手先と我と我が手に喰付(くひつき)しが覺悟を極め此趣(おもむ)きを御番所へ自ら訴(うつた)へ公(おほや)けの御法(はふ)通(どほ)りに御仕置を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
第一、何処へかお出掛けになる時は毎(いつ)でも俺がお伴を仰付(あふせつ)かるから子、君達が指でもさせば直ぐワンと喰付(くらひつ)く。麺包(パン)の一片(きれ)や二片呉れたからつて容赦は無いよ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
今も今母親の写真を見て文三は日頃喰付(たべつ)けの感情をおこし覚えずも悄然(しょうぜん)と萎れ返ッたが、又悪々(にくにく)しい叔母の者面(しゃっつら)を憶出して又熱気(やっき)となり、拳(こぶし)を握り歯を喰切(くいしば)り
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)