“勢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いきおい44.8%
いきほひ15.2%
せい11.1%
いきお9.8%
いきほ4.1%
ぜい4.1%
きお3.0%
きほ2.7%
はず1.3%
いきおひ0.7%
はや0.5%
きほひ0.5%
いきほい0.4%
0.4%
きおい0.2%
0.2%
はずみ0.2%
はづ0.2%
イキホヒ0.2%
イキホヒニ0.2%
0.2%
ゼイ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お京さん、いきなり内の祖母ばあさんの背中を一つトンとたたいたと思うと、鉄鍋てつなべふたを取ってのぞいたっけ、いきおいのよくない湯気が上る。」
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つまり河流かりゆう上汐あげしほとが河口かこう暫時ざんじたゝかつて、つひ上汐あげしほかちめ、海水かいすいかべきづきながらそれが上流じようりゆうむかつていきほひよく進行しんこうするのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
山門の衆徒と申せば、そのせい、三千という大人数でござります。彼らの意見が、全く同じとは考えられません。とにかく一度、牒状を
けれど、このすばらしいいきおいで、見物人けんぶつにんがみんなびっくりして、こえをたてました。くまはそれをせめても痛快つうかいがったのであります。
白いくま (新字新仮名) / 小川未明(著)
もうそら何處どこにかいきほひをひそめて躊躇ちうちよしてはずはる先立さきだつて一取返とりかへさうとするものゝごとさわいで/\またさわぐのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
地点は、森武蔵ぜいっている岐阜ヶ嶽の下——ぶついけのなぎさである。馬に水を飼い、馬の脚を、水にけて冷やしているのだ。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鬼王丸が狼狽しながらこう大声に叫ぶと同時に、今まできおっていた部下の兵どもは一度に颯と退いた。バラバラと廻廊へなだれ出る。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
狐光きつねびかりのその月に、さながら生きて踊るかに、近明ちかあかりしてきほひ舞ふ、かと見れば、また、何か暗く薄かげりして、らぎ止み、らぎ騒立さやだつ。
千代子はもとより誰彼の容赦なく一様に気易きやすく応対のできる女だったので、御嬢様と呼びかけられるたびに相当の受答うけこたえをして話をはずました。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いきおひと力に附いてゐる喜太郎にしては、親分の評判などは、どうでもいゝ問題だつたにしても、改めてかう訊かれると、さすがにヅケヅケしたことも言へません。
草間くさま來て荒く息づくつらがまへブルドツグはやり手綱張り引く
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
きほひ無し、こやたわむと
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
少年せうねんゆびさかたながめると如何いかにも大變たいへん! 先刻せんこく吾等われら通※つうくわして黄乳樹わうにうじゆはやしあひだより、一頭いつとう猛獸まうじういきほいするどあらはれてたのである。
九月六日朝、はからず京師寺町ニ川村盈進えいしん入道ニ行合、幸御一家の御よふす承り御機嫌宜奉大賀候。つぎニ私共はじめ太郎高松異儀憤発出罷在、御安慮奉願候。
年寄りは、着々成功しかかる自分の計画の巧さに、我ながらきおい立ってますます元気よく朝から晩まで、馳けずりまわって働いていたのである。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
……ウーイプー……お勢がいきたいというもんだから仕様事しようことなしのお交際つきやいいって見たがネ、思ッたよりはサ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
座敷へ上っても、誰も出てくるものがないからはずみがない。廊下へ出て、のこのこ離れの方へ行ってみる。ふもとの家で方々に白木綿を織るのが轡虫くつわむしが鳴くように聞える。
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
この外交官はその頃名うての筆まめな男で、はづみに乗るとどんな皮肉を書き出すか判らなかつた。物もあらうに、回想録とは、聞く身にとつて如何いかにも気持が悪かつた。
兵衛佐頼朝、其後モ生存アツテ、武総ムソウノ隅田河原ニ陣シ、千葉、上総、甲信、武相ノ諸源氏ヲ語ラヒ、兵員三万余騎ト聞エ、ソノイキホヒ逐日チクジツ熾烈シレツ
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
凡隊中患難クハンナン相救アヒスクヒ 困厄コンヤク相護アヒマモリ 義気ギキセメ 条理ヂヤウリ相糺アヒタダシ 若クハ独断ドクダン果激クハゲキ 儕輩サイハイサマタゲヲ成シ 若クハ儕輩サイハイ相推アヒオシ ジヨウジイキホヒニテ他人ノサマタゲヲ為ス 是モツトモツヽシム 可キ所 アヘテ アルヒハオカス勿レ
海援隊約規 (新字旧仮名) / 坂本竜馬(著)
彼が此の中学に来てから三日目、登校して校長室に外套を掛けるや、き込んだ顔付で彼は教員室に這入つて行つた。
校長 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
ソノゼイコト由々ユユシクゾ見エタリ——とあるが、彼自身も以下の兵も、みな見じめな身なりで、しかもその大半が、まだ飢餓線上からよみがえったばかりの顔いろの悪い者やら