“取返”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とりかへ38.1%
とりかえ33.3%
とりか14.3%
とりけえ9.5%
とりかえし4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
失ひ夫より江戸に下らんとして大津おほつ宿外しゆくはづれより惡漢に付れ終にお花をうばひ取れ斯樣々々かやう/\わけにて取返とりかへせしが其のせつ荷物にもつと路金百兩を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ま、やつと取返とりかえしたが、縄を解いてはならんぞ。もう眼が血走つてゐて、すきがあると駈け出すぢや。エテどのがそれしよびくでの。」
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
かれはじつとしてゐられなかつた。うしなはれようとする人気にんき取返とりかへさうとして、かれらに世界的せかいてき自己じこ宣伝せんでんして、圧倒的あつたうてき名声めいせい盛返もりかへさうとかんがへた。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
取返とりけえして、子供に着物の一枚いちめえも着せてえと思って、ツイ追目おいめに掛ったんだが、向後きょうこうもうふッつり賭博ばくちはしねえで、仕事を精出すから、何処どこへか往ってお久をめっけて来てくんナ
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
取返とりかえしの附かない、みじめな目に逢わせられている。悪霊どもと、裁判と云うことを敢てする、無情な人間とに身を委ねている。その間君は面白くもないなぐさみを己にさせて、己をぼかしていた。