“一枚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちまい47.1%
いちめえ23.5%
ひとつ17.6%
ひとひら8.8%
いち2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それだけあれば、もうはやくに煙草たばこ燒芋やきいもと、大福餅だいふくもちになつてた。煙草たばこ五匁ごもんめ一錢いつせん五厘ごりん燒芋やきいも一錢いつせんだい六切むきれ大福餅だいふくもち一枚いちまい五厘ごりんであつた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「いけねえ、いけねえ。そんな服装で這入へえれるもんか。ここへ親分とこから一枚いちめえ借りて来てやったから、此服こいつを着るがいい」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
時鳥ほとゝぎす矢信やぶみ、さゝがに緋縅ひをどしこそ、くれなゐいろにはづれ、たゞ暗夜やみわびしきに、烈日れつじつたちまごとく、まどはなふすまひらけるゆふべ紫陽花あぢさゐはな花片はなびら一枚ひとつづゝ、くもほしうつをりよ。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかはあれ、人もしわれらのふみ一枚ひとひらまた一枚としらべなば、我はありし昔のまゝなりとしるさるゝ紙の今なほあるを見む 一二一—一二三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
……じつは、一寸ちよつとりて蕎麥そばにしたいところだが、かけ一枚いちなんぞは刹那主義せつなしゆぎだ、泡沫夢幻はうまつむげん、つるりとえる。俥代くるまだい差引さしひくとそのいづれかをえらばねばならないふところだから、其處そこ餡氣あんけで。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)