“消”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
52.9%
35.1%
きえ3.7%
きゆ1.3%
けし0.9%
0.6%
しょう0.6%
きゆる0.4%
ぎえ0.4%
けす0.4%
しめ0.4%
つか0.4%
せう0.2%
0.2%
きや0.2%
くら0.2%
けえ0.2%
0.2%
0.2%
たち0.2%
つぶ0.2%
オッフ0.2%
0.2%
キエ0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いままで、たのしかった、いえなかは、たちまちわらいがえてしまって、あには、自分じぶん本箱ほんばこや、つくえのひきだしを、かたづけはじめました。
たましいは生きている (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるときは、隣室りんしつてゐるKの夫人ふじんゆすおこされてましたが、彼女かのぢよにはそれがたんゆめとばかり、すことができなかつた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
およそ雪九月末よりふりはじめて雪中に春をむかへ、正二の月は雪なほふかし。三四の月にいたりて次第にとけ、五月にいたりて雪全くきえ夏道なつみちとなる。
二月にいたりても野山一面の雪の中に、清水ながれは水気すゐきあたゝかなるゆゑ雪のすこしきゆる処もあり、これ水鳥のをりる処也。
吾輩アンポンタン・ポカンが一たび『脳髄は物を考える処に非ず』と喝破するや、樹々はその緑を失い、花はそのくれないけしたではないか。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
たまえるものの話におののきて、眠らぬ耳に鶏の声をうれしと起き出でた事もある。去れど恐ろしきも苦しきも、皆われ安かれと願う心の反響に過ぎず。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
貧乏のためにあなどりをこうむることとてはなき世の風俗なりしがゆえに、学問には勉強すれども、生計の一点においてはただ飄然ひょうぜんとして日月じつげつしょうする中に、政府は外国と条約を結び
東北はねずみが関(岩船郡の内出羽のさかひ)西にし市振いちふり(頸城郡の内越中の堺)にいたるの道八十里が間すべて北の海浜かいひんなり。海気によりて雪一丈にいたらず(年によりて多少あり)又きゆるも早し。
一二二むけ一二三物せし中に、木のはしけづりたるに、一二四那須野紙なすのがみのいたうふるびて、文字も一二五むらぎえして所々見定めがたき、正しく妻の筆の跡なり。
けすまじとなれもせぬ江戸の夜道は野山より結句けつくさびしく思はれて進まぬ足をふみしめ/\黒白あやめわかしんやみ辿たどりながらも思ふ樣まづしき中にも手風てかぜも當ず是迄そだてし娘お文を浮川竹に身をしづつらつとめを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
三分一が処で、倹約でしめした、糸心のあと、ちょんぼりと黒いのをせなに、日だけはよく当る、そこで、破足袋やぶれたびの継ぎものをしてござった。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さう思ふと、わざ/\五万を越す大金をつかつて、園遊会をやつたことまでが、馬鹿らしくなつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
左内いよいよ興に乗じて、れいの議論きはめて一三〇妙なり。ひさしき疑念うたがひ今夜こよひせうじつくしぬ。こころみにふたたび問はん。
衣紋えもんを繕っているのであるから、それには全く、美くしさとか調和とか云うものがせてしまって、何さま醜怪な地獄絵か、それとも思い切って度外れた
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
双方忍耐仕交がまんしあふとして忍耐の出来ぬ訳はない筈、何もわざ/\骨を折つて汝が馬鹿になつて仕舞ひ、幾日の心配を煙ときやし天晴な手腕うでを寝せ殺しにするにも当らない、なう十兵衞
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
この我がおしえおぼえて決してそむくことなかれとねんごろにいましめ諭して現世このよりければ、兄弟共に父の遺訓にしたがひて互ひに助けあひつつ安楽に日をくらしけり。
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
冗談じょうだんじゃねえ。何が這入へってると思う。種油たねあぶらだよ、しずくぐらいでけえてたまるもんか」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「怪我でもすると詰まらねえ。もういい加減にしましょうよ。伊豆屋の見舞なら、これからうちへ引っ返して握り飯の支度でもさせた方がようござんす。どうせめった後でなけりゃあ行かれやしません」
半七捕物帳:29 熊の死骸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
成程なるほど狐格子きつねがうしつていた提灯ちやうちん何時いつまでも蝋燭らふさくたずにはらぬ。……くと板椽いたえんこしおとし、だんあしげてぐつたりしてた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すいほど迷う道多くて自分ながら思い分たず、うろ/\するうち日はたち愈〻いよいよとなり、義経袴よしつねばかま男山おとこやま八幡はちまんの守りくけ込んでおろかなとわらい片頬かたほしかられし昨日きのうの声はまだ耳に残るに、今
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一日幾許いくらって手間を取って居る者が、暇アつぶして此処まで引張られるは難儀だから、めえらねえというものを何んでもという、私ア暇を消してめえったが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
後で調べて見ると、大電灯の笠をとめた螺旋らせんを抜いて、細い針金で細工をして、電灯の紐を下から「オッフ」の方へ引くと同時に、落ちて来る仕掛になって居たのでした。
身代りの花嫁 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
コレラ一万イチマン正直ショウジキ、シカモ、バカ、ウタガウコトサエラヌヨワヤサシキモノ、キミヲ畏敬イケイシ、キミノ五百枚ゴヒャクマイ精進ショウジンタマシイユルガゴトオドロキ、ハネキテ、兵古帯ヘコオビズルズルキズリナガラ書店ショテンケツケ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
乙の類 延、要、曳、叡、江、吉、枝、兄、柄(これは「」「」「」「フエ」「ヌエ」「吉野エシヌ」「キエ」「タエ」「コエ」等に用いられる)
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
庭の面に 雪の水の澄み来たる 夕早く湯を出でて、歩むも
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)