“消々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きえぎえ77.8%
きえきえ11.1%
きえ/″\11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
胸の隅々くまぐまに、まだその白いはだ消々きえぎえに、うっすらと雪をかついで残りながら、細々と枝を組んで、肋骨あばらぼねが透いて見えた。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
同時に例の不断の痛苦は彼をむちうつやうに募ることありて、心も消々きえきえに悩まさるる毎に、齷齰あくさく利をふ力も失せて、彼はなかなか死の安きをおもはざるにあらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
二三枚にさんまいものを始末しまつして、風呂敷包ふろしきづつみをこしらへると、ぐに我家わがや駈出かけださうとして、ゆきがけの駄賃だちんに、なんと、姿すがたこゝろ消々きえ/″\つていてるおつやおび一度いちどぐい、といた。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)