“風呂敷包”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふろしきづつみ50.7%
ふろしきづつ38.4%
ふろしきづゝみ5.5%
ふろしきつつみ1.4%
ふろしきつゝみ1.4%
ふろしきづゝ1.4%
フチコビツツ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背広の服で、足拵あしごしらえして、ぼう真深まぶかに、風呂敷包ふろしきづつみを小さく西行背負さいぎょうじょいというのにしている。彼は名を光行みつゆきとて、医科大学の学生である。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大急ぎで車屋に賃金を払い、車のけこみへ乗せて来た濡れた洋服の風呂敷包ふろしきづつみを片手にぶら下げて、梯子段を走るようにして上った。
六月 (新字新仮名) / 相馬泰三(著)
おつぎはそれから村内そんない近所きんじよむすめともかよつた。おつぎは與吉よきちちひさな單衣ひとへもの仕上しあげたとき風呂敷包ふろしきづゝみかゝへていそ/\とかへつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
松次郎と木之助は、はやく女中がひっこんでくれないかなと思いながら、式台に腰をおろして腰の風呂敷包ふろしきつつみをほどいた。中から竹皮に包まれた握り飯があらわれた。女中はそれも横目でじろりと見た。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
短躯小身たんくせうしんなりといへども、かうして新聞しんぶんから出向でむうへは、紋着もんつきはかまのたしなみはなくてなるまいが、ぱらつた年賀ねんがでなし、風呂敷包ふろしきつゝみ背負しよひもならずと、……ともだちはつべきもの
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
然し渡船わたしぶねは時間の消費をいとはず重い風呂敷包ふろしきづゝみなぞ背負せおつてテク/\と市中しちゆうを歩いてゐる者供ものどもにはだいなる休息を与へ
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「……第五府立のほうから、風呂敷包フチコビツツみ……、風呂敷包みを抱えた女学校の先生がひとり……。紙芝居のチョンチョン……。子供が三人……。それだけ」
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)