“渡船”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わたし45.1%
わたしぶね31.4%
とせん17.6%
おろし2.0%
トセン2.0%
フェリー2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
町田ちやうだ渡船わたしはそれでも風景に富んで居た。水は余りに長い平凡に堪へないといふやうに、一ところ凄じい勢をなして流れた。
草津から伊香保まで (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
云掛られ夫さへ心にさはらぬ樣云拔いひぬけて居しに今日隅田川すみだがは渡船わたしぶねにて誰かは知ず行違ゆきちがひに面を見合せしよりにはかに吾助が顏色變り狼狽うろたへたるてい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
からになつた渡船とせんへ、天滿與力てんまよりきかたをいからしてつた。六甲山ろくかふざんしづまうとする西日にしびが、きら/\とれの兩刀りやうたう目貫めぬきひからしてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
山村水廓さんそんすいかくたみ、河より海より小舟かべて城下に用を便ずるが佐伯近在の習慣ならいなれば番匠川ばんじょうがわ河岸かしにはいつも渡船おろしつどいて乗るもの下りるもの、浦人は歌い山人はののしり
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
多度津タドツユキ渡船トセンヲ待ツ間、コレヲ最後ニ一サツ便別ビンベツ申シオキ候。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
サンフランシスコから渡船フェリーでオークランドに渡り、更にエス・ビーの電車で五哩程行くと、セミナリー・アヴェニュに出る。
バークレーより (新字新仮名) / 沖野岩三郎(著)