“光”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひかり48.0%
ひか37.8%
みつ4.3%
ひかる1.3%
かげ1.2%
みっ0.9%
0.7%
こう0.6%
てかり0.6%
あか0.4%
くわう0.4%
0.4%
みい0.4%
あかり0.3%
つや0.3%
てら0.3%
いろ0.1%
さき0.1%
てる0.1%
のぼ0.1%
はな0.1%
ひから0.1%
ひずら0.1%
びかり0.1%
ぴか0.1%
0.1%
カゲ0.1%
テラ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、大空おおぞらからもれるはるひかりけていましたが、いつまでもひとところに、いっしょにいられるうえではなかったのです。
花と人の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
よるもうっかりながしのしたや、台所だいどころすみものをあさりに出ると、くらやみに目がひかっていて、どんな目にあうかからなくなりました。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
嫡子ちゃくし六丸は六年前に元服して将軍家からみつの字を賜わり、光貞みつさだと名のって、従四位下侍従じじゅう肥後守ひごのかみにせられている。今年十七歳である。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
苔井こけゐのきわの柿の木に唯一ツ、ひかる程じゆくした實の重さうに見へる、右の方は萩垣はぎかきにしきりて茶庭ら敷折々琴の昔のもるゝもゆかし。
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
ここにわたの神の女豐玉毘賣とよたまびめ從婢まかだち玉盌たまもひを持ちて、水酌まむとする時に、井にかげあり。仰ぎ見れば、うるはしき壯夫をとこあり。いとあやしとおもひき。
おじさんは、とりいのところへ自転車じてんしゃをおいて、みんなのくるのをまっていました。みっちゃんととみさんは、いしのさくによりかかっていました。
赤土へくる子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
ここに日子番の邇邇藝の命、天降あもりまさむとする時に、天の八衢やちまたに居て、上は高天の原をらし下は葦原の中つ國を光らす神ここにあり。
「どこのボタンだろうな、洋服ようふくについていたんだね。はなかたちか、いや、くるまかたちかな。」と、こう一もやってきて、あたまをかしげていました。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
イザルガ岳からてかり岳に至る間の尾根は、幅はや広いが木立が少し多いし、百間平や茶臼岳北方の俗称お花畑などは如何にも狭い。
高原 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
「じゃ何だい、そんな暗い所で、こそこそ御母さんをつらまえて話しているのは。おい早くあかるい所へつらを出せ」
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「義仲寺にて、と註釈を付けたいですがね。——青葉くわうみめよきはらみ猫悠然——ていうんです」
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
殊更ことさらつとめて他人たにん教化けうくわせんとするが如きはこれを為す者の僣越せんえつしめし、無智無謀むちむぼうしようす、る大陽はつとめてかゞやかざるを、ほしは吾人の教化けうくわはかつひかりはなたず、からざるをざればひかるなり
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
すると筑波は「久しゅう逢わなんだねえみいちゃん。何様どうしたんだえ。よう帰ってお出でだ」と云いそうに依然やはりゆったりとして気高く清く眺められた。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
提灯は径を歩かして、余は月のあかりを便りに今一度疑問の林に分け入った。株立になった雑木は皆落葉おちばして、林の中は月明つきあかりでほの白い。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
或ものは又、見えざる絲に吊らるる如く、枝に返らず地に落ちず、つやある風に身を揉ませて居る。空に葉の舞、地の人の舞! 之を見るもの、上なるを高しとせざるべく、下なるをひくしとせざるべし。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
その肥長比売うれえて海原をてらして、船より追い来れば、ますます見畏みて、山のたわより御船を引き越して逃げ上りいでましつとあるを、この語の遠祖と言われたが
右のまゆはやはり手の下に隠れている。眼のいろは深い。けれども鋭い点はどこにも見えぬ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
卯平うへいたけ火箸ひばしさき落葉おちばすこすかすやうにしてはひてゝてもはもうぽつちりともなかつたのである。かれはそれから燐寸マツチさがしてたが何處どこにも見出みいだされなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
てるちゃんのお父さん小野宮吉さんは、お亡りになったから、この写真にうつることは出来ません。
いい家庭の又の姿 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
のぼる梯子のとん/\びやうし、鰻はもとよりどぜう鍋の、重/\かさね/″\のお誂へに、湯よりもあつき御ひゐきの、御客様のお進めうけ、懇意の中に天家寿が、元居た跡へ引移り、すこし手広にしやもかしは
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
ジキタリスの紫の花弁はなびらは王冠につけた星のように曠野の中で輝いているし、紅玉ルビー色をした石竹のはな恰度ちょうど陸上の珊瑚のように緑草の浪にゆられながら陽に向かって微笑を投げている。
死の復讐 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
肉づいた手に、指環などをひからせている精米所の主人のことを、小野田は山にいた時のお島の旦那か何ぞであったようにうたがって、彼等が帰ったあとで、それをお島の前に言出した。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いつかの大雪のあとが、遥かの県境の山肌には未だ牡丹の花弁はなびらのやうに点々と染みついてゐた。——一九〇五年、三月十日の空は明るく静かなひずらが万遍もなく輝いてゐた。
サクラの花びら (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
くもあいだからいなびかりがもれ、かみなりがっていました。
青い玉と銀色のふえ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「いやにぴかつくじゃないか。兄さんのかい」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
えやん、っちゃん、おかあん、はよおいでんか、あほめ、見えへんがな、すわらんか、などわいわいわめいている。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
カゲさやけくなりまさるなり
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
すくなひこなが他界から来た神である事は前に述べたが、おほくにぬしの命が、此すくなひこなを失うて、海岸に立つて愁へて居ると、海原をテラして、依り来る神があつた。
霊魂の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)