“猜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そね65.7%
すい11.4%
さい8.6%
5.7%
すゐ2.9%
うたが2.9%
ずる2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
所謂正統派の教うる神は怒り、そねむ暴君であったが、霊訓の教うる神は愛の神父である。しかもそはひとり名のみの愛ではない。
ト、いへば猟犬かりいぬ打点頭うちうなずき、「さもありなんさもこそと、某もすいしたり。さらば御身が言葉にまかせて、某が名も名乗るべし。 ...
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
春琴女が後年のはげしい気象を見ればあるいはそういう事実が性格に影響えいきょうを及ぼしたのかともさいせられなくはないがこの事に限らず検校の説には春琴女の不幸をなげくあまり知らずらず他人を
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「教えてあげようか」少女はるそうに彼の顔色をうかがう、「——そうら、隠してもだめ、教えてもらいたいって、ちゃんと顔に出ているわ」
超過勤務 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
聞き兼ねけんとすゐするまゝ、思ひ入りて擦る数珠の音の声澄みて、とふたゝび言へば後は言はせず、君にて御坐せしよ、こはいかに、となんだに顫ふおろ/\声、言葉の文もしどろもどろに
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
肉づいた手に、指環などをひからせている精米所の主人のことを、小野田は山にいた時のお島の旦那か何ぞであったようにうたがって、彼等が帰ったあとで、それをお島の前に言出した。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「私はすすめないな、無能な許りでなくずるい、人に仕事を押付けておいて自分がしたようにこしらえる、むやみに中傷や誹謗ひぼうで人を傷つける、不平やごたごたの起こるもとだよ」
山椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)