“識”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
88.8%
しる4.1%
しき3.0%
しるす1.5%
しるし0.7%
さとし0.4%
しら0.4%
しり0.4%
0.4%
タバカ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしはたれの紹介をも求めずに往ったのに、飯田さんはこころよ引見いんけんして、わたくしの問に答えた。飯田さんは渋江道純どうじゅんっていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そのころ、わたくしはわが日誌にむかしあって後に埋められた市中溝川の所在を心覚こころおぼえしるして置いたことがある。すなわち次の如くである。
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ゆめうつつの境の——第七しきのはたらきが、彼をして、突然、何ということもなく、枕もとのよろいを、手早く身につけさせていた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
って印行の次第を記し以て序に代ふ。昭和十年乙亥きのとい秋八月於偏奇館、荷風散人しるす
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
『類函』四三一に〈『張潘漢記』曰く梁冀りょうき兎苑を河南に起す、檄を移し在所に生兎を調発す、その毛を刻んで以てしるしと為す、人犯す者あれば罪死に至る〉
これを明らかにするかがみなく、これをさとらするさとしなく、英雄一個の心智を以て、四海万姓をもてあそぶ事、そも/\天の意なるや
山崎合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
見て是こそは大事の客と思い益々世辞沢山に持掛けながらしらしらず目科の巧みなる言葉に載せられ藻西夫婦の平生の行いに付き己れの知れる事柄だけは惜気も無く話したり
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
委員と名のる、ものしりが、そんな事は心得た。行列は午後五時よりと、比羅にしたためてある。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
老来ノ孝思誰カラン
御祖ミコに詔給わく、須佐能男命の座ます根堅洲国ネノカタスクニマイいでよ。必ず其大神座ます根堅洲国に参いでよ。必ず其大神タバカり給いなんと詔給う。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)