“弄”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
もてあそ43.1%
ろう27.9%
いじ9.2%
なぶ6.4%
いぢ3.3%
いじく1.5%
いぢく1.2%
もてあ1.1%
なぐさ0.8%
ひね0.7%
(他:36)4.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“弄”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語13.9%
文学 > 日本文学 > 詩歌2.3%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆1.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
彼は鉛筆の尻についているゴムを噛みちぎって、弾力の強い小さな塊を歯の間にもてあそびながらいろいろと思いふけった。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
こうなると人間は獣的嗜慾アニマルアペタイトだけだから、喰うか、飲むか、女でももてあそぶか、そんな事よりしかしない。
予が半生の懺悔 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
そして自分の犯した恐ろしい罪に戸惑いながらも、犯跡をくらますために暴れ石のからくりをろうする……そうだ、これはまた
灯台鬼 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
これその演説中数多あまた如来正徧知にょらいしょうへんちに対してあるべからざる言辞をろうしたるによって明らかである。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
女もしばらくは言い出づる辞もなく、ただつらそうに首をばれて、自分のひざ吹綿ふきわたいじっていたが
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
僕たちこっちにいる連中は、もう今までのように、ただぼんやり外国文学の本などを、いじり回すことに飽いてしまったのだ。
無名作家の日記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「花ちやん、一つ松島君を操縦するの余力を以て」と河鰭の言ふを「そんな、おなぶりなさるなら、や」とツンとスネる、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
引き出して、天水桶の水をぶっかけて、なぶごろしにも仕兼ねまじきところを、屋根の上にながめていた宇治山田の米友が、
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おくみは、腰をかけるところに立つて、しよんぼりと窓の硝子の縁をいぢつてゐられる坊ちやんを抱くやうにして言つた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
「もう飛んでつた。鳥だらう?」と冷吉は、母の後の片隅に、用事もなく手先をいぢつて坐つてゐるらしい傭ひ女に向つて聞いた。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
細君はまだ雑誌の摘み切りを手にしていじくっている小供の傍へ往って、その摘み切りを引ったくっておいていきなり抱きかかえた。
水郷異聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「いや、真平まっぴらだ」と云って兄は苦笑いをした。そうして大きな腹にぶら下がっている金鎖を指の先でいじくった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
職員室の窓が開いて、細い竿釣が一間許り外に出てゐる。宿直の森川は、シャツ一枚になつて、一生懸命釣道具をいぢくつてゐた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
職員室の窓がいて、細い釣竿が一間許り外に出てゐる。宿直の森川は、シヤツ一枚になつて、一生懸命釣道具をいぢくつてゐた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
奥部屋の襖へ体をつけ、様子を窺った薬草道人、「おかしいなあ」とまたも云った。「嗅覚に毒気が感じられる。誰か毒石をもてあそんでいるな」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
然し運命は永くこの不幸な男女をもてあそばず、自分が革包かばんを隠した日より一月目、十一月二十五日の夜を以って大切おおぎりてくれた。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「なにもそのように頓狂な声を発して、おどろくには当らないよ。こればッかりは知ったが病、久しぶりでちとなぐさみたいが、いつもどこの寺場で用いおるか」
「いえあの、そのようななぐさみ心からでは厶りませぬ! 二人とも、……二人ともに……」
老中の眼鏡 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
「よけいな詮索せんさくをおしでないよ。おまえさんは、長崎骨董ながさきこっとうでもひねっていればいいのだろ」
春の雁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夫人は番頭が取り出して来る色々な土産物をひねくりまはしてゐたが、そのなかから通草蔓あけびかづらの手籠を二つ三つ買ひ取つた。
令嬢は、右の手に持つてゐる華奢な象牙骨の扇を、まさぐりながら、青年の顔を見上げながら、さすがに女らしく云つた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
遊佐がまさぐれる半月形の熏豚ハム罐詰かんづめも、このまうけにとてみちに求めしなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
お力も何処どことなくなつかしく思ふかして三日見えねばふみをやるほどの様子を、朋輩ほうばい女子おんなども岡焼ながらからかひては、力ちやんお楽しみであらうね
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
りき何處どことなくなつかしくおもふかして三日えねばふみをやるほどの樣子やうすを、朋輩ほうばい女子おんなども岡燒おかやきながらからかひては
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ちょいと、こぼしたの。やっぱり悪戯いたずらな小僧さん? 犬にばっかりからかっているんでしょう、私ンとこのも同一おんなじよ。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あれ、あんなことを。たんとおからかいなさいましよ。」
「そうでございますとも。」と叔母は楊枝ようじで金歯をせせりながら、愛想笑いをした。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
凝血腸詰ブウダンをほおばる天使長ガブリエル、泰然と大海老オマアせせ馬糞ばふん紙製の小豚、スウプをふき出す青面黒衣の吸血鬼ヴァンピール
さあれ当時の境遇の単純にして幼かりしは、あくまで浮世のなみあそばれて、深く深く不遇の淵底えんていに沈み、果ては運命のはかるべからざるうらみに泣きて
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
そんな老年者の手あそびのやうな生やさしいものではないのだ。
俳句は老人文学ではない (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
石田氏が冷淡にはねつけた。賢夫人は、いいたいことがあって来たふうで、棘のある言葉で、チクチクといらいだした。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
先生は炉の鉄火箸を執り上げ、薪の焔をその尖で二三度、いらい返していましたが、
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
何でも、もう少しさつき上の茶屋の爺がそれを発見したらしく、大岩のこちらに紐でしつかりとくゝつたまゝ、その二つの死屍がたぷたぷと波にもてあそばれてゐたといふことであつた。
磯清水 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
怪我けがをした我が児でも見まもるように、手から手へ、渡されて、冷侮の眼にもてあそばれてゆく愛刀の方を眺めた儘、茫然としていたが、突然側にいた環が、何かさけんで、ばっと人々の環視かんしの中へ駈け出して行ったので、
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ショウメグッテ青梅セイバイロウス……
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ショウメグッテ青梅ヲロウ
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信長は、そ知らぬ風情をしていた。——というよりは、うつつに、おうぎはかまの前であてあそびながら、そらうそぶいていたといったほうが近い。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分は宿のバルコンをおほうた蔦紅葉つたもみぢを写生する気に成つて絵の具いぢりをして居たので観にかなかつたが、観て来た良人をつとその博覧会の実質に富んだ事をめて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
様様な苦心をして、チャラチャラと衣嚢かくしいろふ数個の銀貨を、例外なしにみんなコニャックに代へてしまふ。
海の霧 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
「おこよをおもちゃにしようとして、狙っている様子でしたから、いっそのことと思って——。」
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
どんなにか、おもちゃにして、可愛がって見たらば面白かろうかと思った。それに連れて、或る時に読んだ文明人が野蛮人の女を、野獣をおもちゃにするようにして、可愛がっている話を思い浮かべた。
土淵村にての日記 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
葉子は一人ひとりの男をしっかりと自分の把持はじの中に置いて、それがねこねずみでもぶるように、勝手にぶって楽しむのをやめる事ができなかったと同時に、時々は木村の顔を一目見たばかりで、虫唾むしずが走るほど厭悪けんおの情に駆り立てられて、われながらどうしていいかわからない事もあった。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
それにると、山下氏はいつも漢詩をひねくつてゐる位だから、そんな間違はない筈だといふのである。
「さやう、一日に六ドルでしたかな。」と、玉蜀黍の好きな代議士は、皿に残つた今一本の好物をもじやくりながら返事した。
美顔術師は掌面てのひらでパラピンのやうに夫人の顔をもじやくつてゐたが、暫くすると、見違へる程美しくなつた。
先刻さつきから夫人のおつれが玄関で待つてゐる由を聞いた美顔術師は、何もついでだからその人の顔をも一緒にもじやくつてやらうかと云ひ出した。
今まで後姿うしろすがたながめて物陰にいた時は、彼女を包む一色ひといろの目立たないコートと、その背の高さと、大きな廂髪ひさしがみとを材料に、想像の国でむしろ自由過ぎる結論をもてあそんだのだが
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お勢カズン芸娼妓げいしょうぎの如くもてあすぼうが」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
一、酒ニミダレ火ヲモテアソブ者ハ斬
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)