“耽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふけ93.7%
5.1%
ふける0.4%
おぼ0.2%
0.2%
はま0.2%
ひた0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
身も魂も投げ出して追憶の甘きうれいにふけりたいというはかない慰藉なぐさめもてあそぶようになってから、私は私にいつもこう尋ねるのであった。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
東軍と西軍との敵味方であった武蔵とはひどく話にが入って、主人側もおもしろげにしゃべり出し、武蔵も興に入って話にける。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
老人越遊ゑついうすゝめしこと年々なり。もとより山水にふけるへきあり、ゆゑに遊心いうしんぼつ々たれども事にまぎれはたさず。丁酉の晩夏ばんかつひ豚児せがれ京水をしたがへ啓行けいかうす。
酒をのむにしても、一升いっしょう以上、煙草たばこえば、一日に刺戟しげきの強い巻煙草まきたばこの箱を三つ四つも明けるというふうで、すべて、徹底的に嗜好物しこうぶつなどにもおぼれて行くという方でした。
多分その道楽がこうじてのことかと思われるほどのしょうで、風邪かぜの気味でふうふう言っている時でも、いざ開帳となると、熱のあるのも忘れて、起き出して来るのであった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それに願掛がんがけが利くだねえ、亭主が道楽ぶって他の女にはまってうちけえらぬ時は、女房が心配しんぺえして、何うか手の切れる様にねげえますと願掛すると利くてえ、妙なもので
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
柄になく、思い出にひたっているところ……どうもお金がなくなると思い出にふけるのが、この長庵先生の習癖くせのようで。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)