“風邪”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かぜ95.7%
ふうじゃ2.5%
ふうじや1.4%
おかぜ0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ところへもって来て僕の未来の細君が風邪かぜを引いたんだね。ちょうど婆さんの御誂おあつらえ通りに事件が輻輳ふくそうしたからたまらない」
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
誰か、大きなくさめをした者がある。風邪かぜをひいた兵が、火縄の臭気に鼻をつかれて思わず放ったのであろうが、そんな味方の中の声一つでも、
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その上私は去年の暮から風邪かぜを引いてほとんど表へ出ずに、毎日この硝子戸の中にばかりすわっているので、世間の様子はちっとも分らない。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分は夜通よどおし扇風器をかけてぶうぶう鳴らしたため、馬鹿な真似をして風邪かぜでもひいたらどうすると云って母から叱られた事さえあった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何時いつも何時も風邪かぜなどばかり引いていて、ろくろく仕事の手伝いも出来ないで済まないとは、彼女がよく岸本の許へ書いてよこす言葉であった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
十右衛 わたくしは風邪ふうじゃで昼間から臥せって居りましたので、あの晩は芝居見物にも参りませんでしたが、あとでその話を聴きまして実にびっくり致しました。
勘平の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
明治二十五年の冬父上風邪ふうじゃ心地ここちにて仮りのとこし給えるに、心臓のやまいさえ併発して医薬の効なくつい遠逝えんせいせられ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
裁判の事など少しも心にかからず、覚えずまたも一年ばかりを暮せしが、十九年の十一月頃、ふと風邪ふうじゃおかされ、漸次ぜんじ熱発はつねつはなはだしく
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
静かな境内けいだいの入口に立った彼は、始めて風邪ふうじゃを意識する場合に似た一種の悪寒さむけを催した。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
風邪ふうじゃで寝ているが、なおったらこっちから往ってもいというのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
風邪ふうじやあとで持病の疝痛せんつう痔疾ぢしつが起りまして、行歩ぎやうほかなひませぬ。」
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しづかな境内けいだい入口いりくちつたかれは、はじめて風邪ふうじや意識いしきする場合ばあひ一種いつしゆ惡寒さむけもよほした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
母、伯母をば、妻、児等こら、皆多少風邪ふうじやの気味あり。
現時げんじひとよりうらやまるゝほど健康けんかうたもれども、壯年さうねんころまでは體質たいしついたつてよわく、頭痛づつうなやまされ、み、しば/\風邪ふうじやをかされ、えずやまひためくるしめり。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
『怎うなすつたの、智恵子さん? 風邪おかぜでもお引きなすつて?』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)