“蕪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かぶ53.7%
かぶら37.0%
7.4%
タアナッブ1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
軽く手をつや、そのくらに積めるままなるかぶ太根だいこ人参にんじんるい、おのずから解けてばらばらと左右に落つ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
千両ばこ、大福帳、かぶ、隠れみの、隠れがさ、おかめのめんなどの宝尽くしが張子紙で出来て、それをいろいろな絵具えのぐで塗り附ける。
それはどこか野兎に似た顔つきで、彼女の言葉にのこっている田舎の訛りとともに、乙女を描くならかぶでも添えて描きたい感興をおこさせる人柄なのであった。
日々の映り (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
大根やかぶや人参や里芋などの野菜物に、五升ばかりの米と小豆と胡麻ごまと、ほかに切った白い餅が、かなりたくさんあった。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
迷亭が来たから、迷亭にがんが食いたい、雁鍋がんなべへ行ってあつらえて来いと云うと、かぶこうもの
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
掛稻かけいねあたゝかう、かぶらはや初霜はつしもけて、細流せゝらぎまた杜若かきつばた
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
蕪村とは天王寺かぶらの村ということならん、和臭を帯びたる号なれども、字面じづらはさすがに雅致ありて漢語として見られぬにはあらず。
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
何の苦心もなく一抹いちまつしたかのような墨画すみえかぶらであったが、見入っていると、土のにおいが鼻をつくばかり迫って来る。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「桃龍はんの泣き面」「ゲンコツぁんとかぶらはん」——「ゲンコツぁんとかぶらはん」は彼等が並んで歩いている後姿を描いたのだが、滑稽な中によく特徴を捕えてあった。
高台寺 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
明治四十一年五月二十八日 かぶらむし会。第四回。寒菊堂。会者、耕村、水巴、知白、東洋城、松浜、蝶衣ちょうい
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
ここに於て南軍は橋南きょうなんとどまり、北軍は橋北に駐まり、あいするもの数日、南軍かて尽きて、を採って食う。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その南北の乱は四年にまたがり、地をし、命を害し、ことに言うに忍びざるの惨状を呈せしも、余はこれによりてますます常備軍の必要なきを確信せり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
昔の支那人は「帰らなんいざ、田園まさせんとす」とかうたつた。
入社の辞 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
昔の支那人は「帰らなんいざ、田園まさせんとす」とか謡った。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
「そうではあるまい。お前なんか、要するに銀鮭シルバーサモンよ。どうしてもアメリカ人だと言い張るなら、腹を出して U.S.A. の刻印マークをみせろ。どうだ、ねえだろう、タアナッブめ」
南部の鼻曲り (新字新仮名) / 久生十蘭(著)