“蕪:かぶ” の例文
“蕪:かぶ”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花4
宮本百合子3
島崎藤村2
久生十蘭2
エドワード・シルヴェスター・モース1
“蕪:かぶ”を含む作品のジャンル比率
自然科学 > 自然科学 > 論文集 評論集 講演集5.9%
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 風俗史・民俗誌・民族誌3.0%
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本2.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
迷亭が来たから、迷亭にがんが食いたい、雁鍋がんなべへ行ってあつらえて来いと云うと、かぶこうもの
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「地大根」と称えるは、堅く、短く、かぶを見るようで、荒寥こうりょうとした土地でなければ産しないような野菜である。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
馬鈴薯のみならずかぶ人参にんじんにも応用が出来るそうだから、我邦でも軍隊の炊事などに使えば便利かと思われる。
話の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
この頃。もと六、七銭だったかぶ十二三銭、ホーヨークリーム八十銭だったのを三十銭価上げ、一番はじめ、50. s。
「この芋の山はどうだい!」そこは青物市場で、白い大根や、かぶや、赤い芋が、山のように積みあげてありました。
蟻にはもとより、かぶにならず、大根にならず、人参にならず、黒いから、大まけにまけた処が牛蒡ごぼうです。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
砂丘と草原とを行くと畑がある。その畑にさつまいもらしいのと、かぶと、大根とが作られてあるのを見る。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
軽く手をつや、そのくらに積めるままなるかぶ太根だいこ人参にんじんるい、おのずから解けてばらばらと左右に落つ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
第三十四 かぶのスープ は大きい蕪を四つばかり皮をいて小さく切ってやわらかに湯煮ます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
タブ……タブ……物懶ものうく海水が船腹にぶつかり、波間にかぶ、木片、油がギラギラ浮いていた。
(新字新仮名) / 宮本百合子(著)
とかく青い物の栄養に欠けがちな陣中食に、このかぶはずいぶん大きな戦力となったにちがいない。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはどこか野兎に似た顔つきで、彼女の言葉にのこっている田舎の訛りとともに、乙女を描くならかぶでも添えて描きたい感興をおこさせる人柄なのであった。
日々の映り (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
千両ばこ、大福帳、かぶ、隠れみの、隠れがさ、おかめのめんなどの宝尽くしが張子紙で出来て、それをいろいろな絵具えのぐで塗り附ける。
右の下には薩摩芋と、一種のかぶとに四本の木の脚をつけて、豚みたいな形にしたものがある。
かぶにくッつけてさ、それ、大かぶにありつく、とか云って、買手が喜ぶものだそうだ。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かぶの葉に濡れし投網とあみをかいたぐり飛びかへ河豚ふぐを抑へたりけり
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
春は若草、なずな茅花つばな、つくつくしのお精進……かぶかじる。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼が、軍を移駐して、ある地点からある地点へ移動すると、かならず兵舎の構築とともに、附近の空閑地にかぶ蔓菁まんせいともよぶ)の種をかせたということだ。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かぶの葉に濡れし投網とあみ真昼間まつぴるまひきずりて歩む男なりけり
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かぶおよび大根の種子とか、設備完全の別荘、うまや二棟ならびに素晴しき白樺またはもみの植込となし得る地所つきといったものも見受けられ、また、古靴底の買手募集
(新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
かぶのスープ 冬付録 病人の食物調理法の「第三十四 かぶのスープ」
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
半蔵もそれを言って、串魚くしうおに豆腐のつゆ塩烏賊しおいかのおろしあえ、それに亭主の自慢なかぶと大根の切り漬けぐらいで、友人と共に山家の酒をくみかわした。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
起き上つてみるとびつくりしました。庭のすみござの上に、鶏やこひふなや芋やかぶなどが、山のやうにつみ重ねてあつて、そのまはりに犬達が並んでゐます。
犬の八公 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
実に完全に洗いこするので、ねぎは輝き、かぶは雪のように白い。
後で、よく気がつけば、信州のお百姓は、東京の芝居なんぞ、ほんとのししはないとて威張る。……な、宮重大根が日本一なら、かぶの千枚漬も皇国無双で、早く言えば、この桑名の、焼蛤も三都無類さ。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
双子の大根かかぶかと思うとオッパイだ。オッパイが空をとんで、手がもがいてる。小さい太陽、蝶もとんでる。このオッパイがお寺の吊鐘よりも大きい。絵具代が大変だナア、ということをシンミリ考えさせる絵。
安吾巷談:11 教祖展覧会 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
畑の中に分け入って、やにわに、つるをたぐって、さつまいもの太いのを三本ばかり掘り取り——行きがけの駄賃といっては済まない、水気たっぷりのかぶを一株、根こそぎ引きぬいて、さっと表道へ引上げる。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
職業的ものしずかさでそこらの塵埃を払い出した——のや、かぶ玉菜たまなと百姓を満載したFORD——フォウドは何国どこでも蕪と玉菜と百姓のほか満載しない——や、軽業かるわざ用みたいにばかにせいの高い自転車や
踊る地平線:05 白夜幻想曲 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
中部地方では二月涅槃ねはんの日にヤセウマという長い団子をこしらえ、または同じ月にオネヂと謂うものを作る日もあったが、是も後にはねじり団子には限らず、かぶ胡蘿蔔にんじん等の野菜類まで、色々と形を似せて美しく彩色した。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
青梅の奥で、キャベツ、かぶ、トマト、胡瓜など、日本人向きの清浄野菜をつくっている坂田という青年が、中野の市場まで荷を出しに行った帰り、サト子が離屋を借りている植木屋の門の前で牛車をとめ、自動車がクラークションを鳴らすように、牛の首を叩いて、モーとかせる。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
玉菜たまな赤茄子あかなすねぎ玉葱たまねぎ大根だいこんかぶ人参にんじん牛蒡ごぼう南瓜かぼちゃ冬瓜とうがん胡瓜きゅうり馬鈴薯ばれいしょ蓮根れんこん慈姑くわい生姜しょうが、三つ葉——あらゆる野菜に蔽われている。
不思議な島 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ああ、じっさい! なんということでござりましょう!……林檎りんごを日に五つずつ。……角砂糖は喰べ放題。……カステラを喰べ散らすやら、かぶ大根だいこんを噛んで吐き出すやら、なかんずく、人参と来ましたら、一倍と好みがやかましく、ありふれた長人参では啣えてみようともいたしませぬ。
キャラコさん:10 馬と老人 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)