“蕪坂”の読み方と例文
読み方割合
かぶらざか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから数日の日が経った時、鹿ヶ瀬、芋ヶ瀬、玉置たまき蕪坂かぶらざか、その他十八郷の辻々に、一夜にして頑丈な立て札が立ち、人々の眼を驚かせた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それも岩殿を熊野くまのになぞらえ、あの浦は和歌浦わかのうら、この坂は蕪坂かぶらざかなぞと、一々名をつけてやるのじゃから、まずわらべたちが鹿狩ししがりと云っては、小犬を追いまわすのも同じ事じゃ。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
蕪坂かぶらざかといえば、肥沃の地として知られていたが、その三郷のあるじであるところの、戸野兵衛の狂乱なので、往来の人も子供たちも、気の毒とは思っても笑止とは思わず
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)