“童”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わらべ46.5%
わっぱ14.0%
わらわ11.4%
わらは10.5%
わらはべ3.5%
1.8%
ワラハ1.8%
わらす1.3%
わつぱ1.3%
1.3%
こども1.3%
たわらは0.9%
わら0.9%
わらし0.9%
わらんべ0.9%
つみ0.4%
0.4%
ワラシ0.4%
ワラベ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
春はまだ浅き菜畠、白きとり日向あさるを、水ぐるままはるかたへの、窻障子さみしくあけて、わらべひとり見やれり、の青き菜を。
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「それみい。面白うないというが、庄司しょうじの七郎ほどな侍を、そう驚かしたことなら面白いにちがいない。——何じゃ一体、あのわっぱは?」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それをのぞいてわらわが後ろの建物のほうへ来て、『右近うこんさん、早くのぞいてごらんなさい、中将さんが通りをいらっしゃいます』
源氏物語:04 夕顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
春はまだ浅き菜畑、白きとり日向あさるを、水ぐるままはるかたへの、窻障子さみしくあけて、女のわらはひとり見やれり、の青き菜を。
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
おのづから睡眠ねぶりさめ来るたまゆらはまだほのぼのしわらはべごころ (二九〇頁)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
こんどは交わし損ねて、そのこぶしが城太郎の耳の辺をごつんと打った。城太郎の片手がそこを抑え、あたまの毛がみな逆立ッた。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たのしみは、ワラハ墨するかたはらに、筆の運びを思ひをる時﹆
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
伊佐戸いさどの町の、電気工夫のわらすぁ、山男に手足ぃ縛らへてたふうだ。」といつかたれかの話したことばが、はっきり耳に聞えて来ます。
種山ヶ原 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
さかうへはうから、いちごだ、いちごだ、と威勢ゐせいよくよばはりながら、跣足はだしですた/\とりてる、一名いちめいわつぱがある。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
キリキリと小車輪おぐるまの軋る、錐を揉むような幽かな音が、木立ちの間から聞こえて来、紫陽花色あじさいいろの暁の微光の中へ、片手に五歳いつつばかりの女のの手をひき、片手に不具車かたわぐるま手綱たづなをひいた
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そして給仕をしている者は、どれも黒褐色の衣服を着ていたが、そのうちの一人はこどもで、他の一人はとしよりのようであった。と、黄な衣服を着た者の話す声が聞えて来た。
汪士秀 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
たわらはよこは朝かげの花ならず夕かげにはふりみ墓べの花
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
「狼どの狼どの、わらしやど返してろ。」
狼森と笊森、盗森 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「たれかわらしやど知らないか。」
狼森と笊森、盗森 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
たきゞる翁、牛ひくわらんべ、餘念なく歌ふふし、餘所に聞くだに樂しげなり。瀧口く/\四方よもの景色を打ち眺め、稍〻やゝ疲れを覺えたれば、とある路傍の民家に腰打ち掛けて、暫く休らひぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
百濟では都慕と言ひ、高句麗地方の人々は東明とも鄒牟とも朱蒙とも云ふ。日本で大山祇おほやまずみの神のすみ海童わだつみつみも、同音同義である。
近畿地方に於ける神社 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
二人の 金髪 空に吹かれて輝く
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
だケエに十年も後家ごけ立デデせ、ホガガらワラシもらわらの上ララそだデデ見デも、羸弱キヤなくてアンツクタラ病氣ネトヅガれデ死なれデ見れば、派立ハダヂ目腐めくさ阿母アバだケヤエに八十歳ハチヂウ身空みそらコイデ
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
遠来の神の居る間に、新しく神役——寧、神にる——を勤める様になつた未受戒の成年に戒を授けて、ワラベの境涯から脱せしめる神秘を、行うて置くのであつた。
組踊り以前 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)