“童女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
をとめ16.0%
どうによ12.0%
ワラハメ12.0%
どうじょ12.0%
わらべ8.0%
どうぢよ8.0%
どうにょ8.0%
わらはめ4.0%
わらわめ4.0%
こども4.0%
びるじん4.0%
むすめ4.0%
をさめ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天皇吉野えしのの宮にいでましし時、吉野川の邊に、童女をとめあり、それ形姿美麗かほよかりき。かれこの童女を召して、宮に還りましき。
月滿御前つきまろごぜんまをすべし。其上そのうへ、此國のぬし八幡大菩薩は卯月うづきにうまれさせたまふ。娑婆世界さばせかいの教主釋尊しやくそんも、又卯月八日に御誕生なりき。いま童女どうによ、又月は替れども、八日にうまれ給ふ。
姫は、大門のシキミを越えながら、童女ワラハメ殿上テンジヤウの昔のカシコさを、追想して居たのである。長い甃道イシキミチを踏んで、中門に届く間にも、誰一人出あふ者がなかつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
でもパパは、童女どうじょ型だの、小児性しょうにせい夫人だのってカチ(逸作はかの女をう呼ぶ)を贔屓ひいきにするではないか。
かの女の朝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
四絃しげんのひびきがすると、端居はしいしていた侍たちだの、次の間にいた童女わらべや召使までが、席へ近くにじり寄って皆耳をすましていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
好み童女どうぢよまれなる能書のうしよなりと人々も稱譽もてはやしけり此お高一たい容貌みめかたち美麗うるはしくして十五六歳になりし頃はたぐひなき艷女たをやめなりと見る人毎ひとごとに心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と見れば貧民の童男、童女どうにょ、多人老婦人の身辺にありて、物珍しげに天窓より爪先つまさきまでじろりじろり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今の 太上天皇様がまだ宮廷の御あるじで居させられた頃、八歳はつさいの南家の郎女いらつめは、童女わらはめとしてはつ殿上でんじやうをした。穆々ぼく/\たる宮の内の明りは、ほのかな香気を含んで流れて居た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
今朝も、深い霜朝を、何処からか、鴛鴦おしどり夫婦鳥つまどりが来て浮んで居ります、と童女わらわめが告げた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
その、りん弥という禿かむろは、まだ十か十一ぐらいだったが、もう人の目につく天麗の質を持っていて、やがての二代目吉野にせられている童女こどもだった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふと、支倉六右衛門の面へ作笑ひを送つたが、乾いた喉の中では、幾度も、天帝でうす聖瑪利亜さんたまりあ 童女びるじん聖瑪利亜さんたまりあと叫んでゐた。
仙台の夏 (新字旧仮名) / 石川善助(著)
にほや、に淨めの童女をさめ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)