“娘子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むすめご21.2%
じょうし18.2%
むすめっこ12.1%
をとめ9.1%
むすめッこ9.1%
あまっこ6.1%
むすめ6.1%
むすめこ6.1%
おとめ3.0%
ぼこ3.0%
めらしこ3.0%
めらしご3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「御当家の御親類のお娘子むすめごをお連れ申しただけのことで、それを強請ゆすりかなんぞのように銭金ぜにかねで追っ払いなぞは恐れ入ります」
一方に、海外の殖民地を見て来た人なぞには、よく日本の娘子じょうし軍の威力を千切ちぎる人がある。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
人の物を毀して無闇に打ってかゝるどころじゃアない……何しても娘子むすめっこ怪我が無くって宜かった、丈助長持は其処へ捨て放しにして置いて宜しい
翁が祖父おほぢの其の祖父すらもうまれぬはるかの往古いにしへの事よ。此のさと一五二真間まま手児女てごなといふいと美しき娘子をとめありけり。
大師匠だと恐入っても、その場の事は察し入っても、飲んだ酒にも酔えば、娘子むすめッこには浮かれるわ……人間ですもの。
早「他のことでもねえが、此間こねえだわれがに話をしたが、おらうちの客人が病気になって、娘子あまっこが一人附いているだ、女子おなごよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
愛におぼるるとにはあらざれど。おのずからしつけもおろそかなるに。西洋の風とさえいえば何事もよしとして。西洋の娘子むすめは交際をもっぱらとし。芝居見物。夜会。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
鼻緒もうございましょうが、家内が綿をむことを覚えて近所の娘子むすめこに教えるので、惠比壽屋えびすやだの、布袋屋ほていやだの
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
高安王たかやすのおおきみが鮒の土産みやげ娘子おとめに呉れたときの歌である。高安王は天平十四年正四位下で卒した人で、十一年大原真人おおはらのまひとの姓を賜わっている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「ええ、お娘子ぼこを取りもつで。江戸のお武家衆や」
三人の相馬大作 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
うな頬片ほつぺた、何時來ても天鵞絨びろうどみてえだな。十四五の娘子めらしこと寢る樣だ。』と言つた。これは此若者が、殆んど來る毎にお定に言つてゆく讃辭ことばなので。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
うな頬片ほつぺた、何時来ても天鵞絨ビロウドみてえだな。十四五の娘子めらしごと寝る様だ。』と言つた。これは此若者が、殆んど来る毎にお定に言つてゆく讃辞ことばなので。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)