娘子むすめっこ)” の例文
人の物を毀して無闇に打ってかゝるどころじゃアない……何しても娘子むすめっこ怪我が無くって宜かった、丈助長持は其処へ捨て放しにして置いて宜しい
上出来でないと思うなら、まず世間の娘子むすめっこを御覧なさい。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
娘子むすめっこさんは器量はいかえ、フウン、親だからく見えるだろうが、七歳なゝつとはいいながら、勾引かどわかしと云うものがあるから、見ず知らずの子を可愛かあいがるのは
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
角「今此の娘子むすめっこが身い投げようとして、留めてもかねえから此処こけえ来て手伝っておせえてくれ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
孝行を尽して優しくする処は娘子むすめっこの岡惚れをするような美男でございますが、いかると鬼をもひしぐという剛勇で、突然いきなりまかなの國藏の胸ぐらをとりまして奥の小間に引摺り込み
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
角「おい娘子むすめっこ、おめえ此のどぶへ飛込むのか、身投じゃねえか、何だか様子は知んねえが、男がおめえの荷物を攫って逃げ、それに大そうたれた様子だが、一体何ういう訳でがんす」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)