“紡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つむ85.7%
3.6%
3.6%
さまた1.8%
1.8%
つむい1.8%
つむぎ1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「これ、なあ、」老妻は、顔をあからめて、嘉七に紙包を差し出し、「真綿まわただよ。うちでつむいで、こしらえた。何もないのでな。」
姥捨 (新字新仮名) / 太宰治(著)
是は普通の働きのほかに、別にもう三筋だけ余分に、毎日心をめた白糸をたくわえて置くので、それが老いたる父母のあの世へ着て行く着物になったのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
細川は自分の竿をついでびくをぶらぶら下げ、浮かぬ顔をして、我家へと帰った。この時が四時過ぎでもあろう。家では老母が糸をいていた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
晝のうちは、落花を惜む人の群で、相當以上に賑ひますが、日が暮れると、グツとまばらになつて、平次と八五郎の太平樂をさまたげる醉つ拂ひもありません。
鼻緒もうございましょうが、家内が綿をむことを覚えて近所の娘子むすめこに教えるので、惠比壽屋えびすやだの、布袋屋ほていやだの
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「何の、わしは寝たよりもめてる方がたのしみだ——此の綿をつむい仕舞しまはんぢや寝ないのが、私の規定きめだ、是れもお前のあはせを織るつもりなので——さア、早くおやすみ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
つむぎぐるまをまはしてる。
(新字旧仮名) / 新美南吉(著)