“醒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
82.7%
さま12.5%
さめ3.0%
0.4%
ざま0.4%
ざめ0.4%
さむ0.2%
せい0.2%
めざ0.2%
サマ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕はこのホテルの部屋に午前八時頃に目をました。が、ベッドをおりようとすると、スリッパアは不思議にも片っぽしかなかった。
歯車 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
細君、目をさまして見ると、一緒に寝ていた筈の夫が、も抜けのからだから、少なからず驚いた。家中探して見たが、どこにもいない。
一人二役 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
この瓦版を柏原を振出しにして、さめ、番場、高宮こうみや越知川えちがわ武佐むさ、守山、草津と、大声をあげあげ呼売りをして歩きました。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あの朝は酔いめで、暗いうちから眼が醒めておったものじゃが、あの辺は知っての通り森閑と静まり返っておるのに、足音一つ、人声半分聞かんじゃった。
沢田君あたりを一つ起して東京劇壇に風雲を捲き起させるのも眠気ざましではないかという心持にまで進んで来たのだ
生前身後の事 (新字新仮名) / 中里介山(著)
朝から飲んでるからもう酔いざめのする時分だからさ、町代まちだい總助そうすけさんが来て余り酒を飲ましちゃアいけない、あれでは身体がたまるまいと被仰おっしゃって案じておいでだよ
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「それもこれも、みな陳大夫陳登父子おやこたくらみ事、さてさて首尾よくもかかったり、悔めど遅し、さむれど及ばず。——ああ」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まだすいせいの境をうろついていた女には、それほど世界が廻っているとは見えなかったらしく
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
少年せうねんまぶたをこすりつゝ、悄然しようぜんていなか見廻みまわした。たれでも左樣さうだが非常ひじやう變動へんどうあと暫時しばしゆめちて、ふたゝめざめたときほど心淋こゝろさびしいものはないのである。
伊勢の巫女様、尊い姉御が来てくれたのは、居睡りの夢をサマされた感じだつた。其に比べると、今度は深い睡りのアト見たいな気がする。あの音がしてる。昔の音が——。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)