“寝醒”のいろいろな読み方と例文
旧字:寢醒
読み方割合
ねざ71.4%
ねざめ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「無駄だよ、すがいい。それに亭主の死骸のそばで手荒なことをしちゃ、いかに御用でも寝醒ねざめがよくねえ」
お浜とても、今まで寝醒ねざめのよいことばかりはなかったのですが、今という今、苦しがる郁太郎のかおに文之丞の末期まつごの色がある。天井でさわぐ鼠の音、それが文之丞の声。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
これはあの時の騒ぎから、ともかく道庵を手錠町内預けまでにしてしまったのだから、鰡八の方でも寝醒ねざめが悪く、多少謹慎しているものと思われます。
しかし恩のある人に済まぬ不義理をして死ぬまで寝醒ねざめが悪いのは、損をした昔を思い出すより欝陶うっとうしいかも知れぬ。いずれにしても若いうちは二度とは来ない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)