“側”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
そば54.1%
わき13.4%
がわ8.0%
かたわら4.1%
はた4.1%
かたわ3.2%
がは3.2%
かわ2.2%
かたはら1.4%
かは1.2%
(他:37)5.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“側”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本25.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語13.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)5.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
『これでやったんだな』下村さんがそういって先生のそばへしゃがんだので、見ると血のついた文鎮が足許の所に落ちていたわ。
ニッケルの文鎮 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
瀬田の様子をぢつと見てゐたが、おもひほかこばまうともせずに、囲炉裏ゐろりそばに寄つて休めと云つた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
来客の後と見えて、支那焼の大きな菓子鉢に、マスマローと何やらがうずたかく盛つて、煙草盆のわきにあるのが目に附く。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
上野から先はまだいけはたを廻る電車の出来ていない頃で、岸本は冬枯の公園わきの道を義雄の家の方へ歩いて行った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
売らぬと云うがわは、人数にんずで関係地主の総数そうすう五十三人中の三十名、坪数で二十万坪の十二万坪を占めて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「おまえさん、病院をまちがえたんだろ。この前を左へいくと、むこうがわにもひとつ病院があるから、そこへいってごらん。」
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
しかし、召使バトラーに燭台を用意させて、開閉器スイッチかたわらに近づいてみると、そこに思いがけない発見があった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
もと嶺松寺には戴曼公たいまんこう表石ひょうせきがあって、瑞仙はそのかたわらに葬られたというのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
セントアントニウスはあの通りの道心堅固な生涯を送りながら、なほはたの人の目に見える迄性慾の煩悶に陥つてゐた。
私なぞの理想はいつも人に迷惑を懸ける許りで、一向自分のたしになった事がないが、はたから見たらさぞ苦々しい事であったろう。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
アーチの下に交番のような箱があって、そのかたわらに甲形かぶとがたの帽子をつけた兵隊が銃を突いて立っている。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その筋肉のあらあらした隆起りゅうきや青髯の痕にくらべて、かたわらから扇で風を送っている嫋女たおやめは余りに優雅みやびていた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だから日本の文学者が、好んで不安と云ふがはからのみ社会をゑがき出すのを、舶来の唐物とうぶつの様に見傚してゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御神輿おみこしは、あらぬむかがはつて、振向ふりむきもしないで四五十間しごじつけんずつとぎる。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして、西重門にしじゅうもんかわへ寄ろうとすると、楼門ろうもんの内から、ゾロゾロ吐き出されてくる参詣人の中で、
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
卓子テーブルを三かわおいた彼の筋向うには、前額の禿上った男がしきりに新聞紙を読耽よみふけっていた。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
すると何時の間にか源助さんがかたはらに来てゐて、自分の耳に口をあてて『厭だと言へ、厭だと言へ。』と教へて呉れた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
間近に見える草屋根のうちから、ばあさんが古手桶ふるておけを下げて出て参り升て、私どもの腰かけてるかたはらの小川の中へ手桶ておけを浸し
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
たゞこの溪の上にのみ碎けてこれを蔽はざるなり、汝等かはによこたはり底に高まる崩壞くづれを踏みて上りうべし 一三六—一三八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
お房のはたしかに智識の無いかはの眼で、あきらかに感情かんじやう放縱ほうじうなことを現はしてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
かたへなる細徑を下れば、小房の蜂窠ほうくわの如きありて、常春藤きづた石長生はこねさうとは其壁を掩ひ盡せり。
わがかたへ遠く去るとも人のまた告げしならねど、
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
物を言懸ければ聞えぬふりをする事も有り、気に喰わぬ事が有れば目をそばだてて疾視付にらみつける事も有り、要するに可笑しな処置振りをして見せる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
菜園に飼つてある豚でさへ、此人を見るには目をそばだてて見る。
十三時 (新字旧仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
明日あしたになさいな、ねえ!』と久子がかたはらから言つた、『吉野さんも然う遊ばせな何卒。』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「渠が旅行に出る度毎に女を拵らへて來ないことはない」とあるかたはらに、誰れかのいたづらで、
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
アブラハムが天幕を張りしベテルの跡なるべしと云ふ所をはじめとして、道の左右は遠き山のきは、近き谷のくま、到る処に旧約の古蹟と十字軍時代の建物の名残あり。
しかはあれ、またも聴く、そがはたとな河岸かしきは
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ましらのように為吉は高いサイドじ登って、料理場ギャレイの前の倉庫口ハッチウェイから側炭庫サイドバンカアへ逃げ込んだ。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
サイド机も置電灯スタンドも、花瓶も、彫刻も、あらゆるものは引っくり返され粉砕されました。
ラヴィニアかく言いて、家の入口の扉に背を向けていると、或る目に見えぬ手、帷幔を音無く、しかし力烈しくかたえに引く。
向うは往来おうらい三叉みつまたになっておりまして、かたえは新利根しんとね大利根おおとねながれにて、おりしも空はどんよりと雨もよう
帝のかたえには黄子澄こうしちょう斉泰せいたいあり、諸藩を削奪さくだつするの意、いかでこれ無くしてまん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
太祖の崩ぜんとするや、其のかたえに侍して顧命を受けたる者は、実に帝と殷となり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と呼ぶ声がした。行く手の降り口から、囲炉裡ばたで、片耳のない武士の話をしていた絹商人が、顔を出していた。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
——五人の湯治客が囲炉裡ばたで、片耳のない武士の話をしていると、表戸を蹴開き十数人の捕り方が混み入り「三国峠の権という盗賊この家に潜みおる、からめ取るぞ」と叫び家探しにとりかかった。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
船室へ乗りあひの衆がおりて行つて後も、前後四時間かうして無言に青空ばかり仰いでゐる私のソバに、海の面きり眺めてゐた。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
——玄蕃ゲンバ盛政ノソバニ老功ノ武者アリ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼女のおそばに行きますは、いと世話好きな先生達、
二匹の犬ははじめより耳そばたてて、阿駒おこまが語る由を聞きしが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
よね そるばツてん、昨夜ゆうべあるから、ここで寝てしもうなんのて、おまいも、よつぽど、呑気かね。おらあ、今朝、眼ん覚めつ時、そびあ、お前が寝とるもんだるけん、びつくりしたツばい。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
右近の陣は鉄砲に打ちすくめられ嫡子久蔵(十六歳)を初め百余人撃たれて、敗走した。二番ぞなえ池田勝三郎も丹波守の猛威に討靡うちなびけられて敗走した。
姉川合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
お庄はそのなかへ割り込んで行くことも出来なかったが、そのままそこを出る気にもなれなかった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
たとえば、南に面したよくかわくひら小麦藁こむぎわら日陰ひかげになるほうはかやとか、ていの字形の屋根の谷になる部分には木や瓦を当てるとか、場所によって使うものをちがえ
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「僕の事はどうでも好いが、あなたはどうしたんです。役所は」と聞いた。すると森本は倦怠だるそうに浴槽のふち両肱りょうひじを置いてその上に額をせながら俯伏うっぷしになったまま、
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「新嘉坡の一夜」の主人公上月は、長い間の航海に、青空と青海に圍まれて塵埃を浴びず、帆綱に鳴る潮風と船べりを打つ波の音を聽く丈で、濁つた雜音には遠ざかつてゐた。
ずつと船首せんしゆ海圖室かいづしつほとりせた。
——佻易チョウイニシテ威ナク、音楽ヲ好ミ、倡優ショウユウカタワラに在リ、被服軽絹ケイケン、常ニ手巾シュキン細物サイブツヲ入レタル小嚢コブクロヲ懸ケ、人ト語ルニハ戯弄ギロウ多ク、ヨロコンデ大笑スルトキハ、頭ヲツクエニ没スルマデニ至リ、ゼンコウヲ吹キ飛バスガ如キテイヲナス。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)